アルビレックス新潟、サポーターズカンファレンス議事録
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1■ 目録
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■開催日時■
2006年2月26日14時〜17時。
■場所■
NSG学生会館ステップ内中研修室 4F
■出席者■
アルビレックス新潟
中野幸夫代表取締役社長 若杉爾運営部長 小山直久営業部長
サポーター側出席者
アンケート回答者の中の出席希望者99名中から選出された58名。
参加者内訳
年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | |
男性 | 1 | 10 | 20 | 10 | 1 | 42名 |
女性 | 0 | 3 | 8 | 4 | 1 | 16名 |
(選出に際しては、観戦席、年齢、・男女比が均等になるように調整した上で、アンケート内容から選出させていただきました。希望者が集中した年齢層と観戦席があり、選出にもれてしまった方にはお詫び申し上げます)
■カンファレンス内容■
1、開会
2、出席者紹介
3、【第一部 発表事項】
A、クラブのビジョン、将来の夢
B、今シーズンの強化方針
C、ホームスタジアム運営方針
4、上記件について質疑応答、意見交換
5、休憩
6、【第二部 事前アンケート結果に基づき質疑応答】
重要議案
A、売店について(なぜスタジアムで火を使えないのか)
B、アウェーチームの横断幕スペースについて
その他、
C、試合後の渋滞
D、Nスタンドの抽選について
E、運営資金について
F、スタジアムでの喫煙について
G、スタンドの棲み分けについて
7、その他
8、閉会
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2■ 1部
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【岡田実行委員会代表(以下、司会)】
サポーターの皆様、今日は雨の降る中お集まり頂きありがとうございます。中野社長も、今日はありがとうございます。それでは早速ですが開催したいと思います。まずはクラブのビジョン、将来の夢について、中野社長からお願いします。
【中野幸夫代表取締役社長(以下、中野)】
その前に、主催者側として岡田さんのほうから今回の趣旨とお集まりの皆さんを紹介していただきたいのですが
【司会】
今回の趣旨はクラブが節目となる10年目を経過したのを機に、これから先の10年をどうあるべきかについて、クラブとサポーターの、みんなで一緒に考える機会を設けたいと思いました。今、クラブが危機的状況にあるわけでもなくむしろ良い状況にあるとおもいますが、そこからさらによくするために一緒に考える機会を作りたいと、そういった趣旨です。今日この場に集まったサポーターは、事前アンケートにお答えいただいた中から参加希望者を募り、会場のキャパシティの問題がありましたので実行委員会のほうで選出させていただいた人たちです。よろしいでしょうか。
【中野】
はい。
【司会】
ではよろしくお願いします。
【中野】
日頃、当クラブに対してご理解とご協力をいただき感謝しております。今回の話し合い実行に際しては、先ほど話をされた岡田さんに事前に趣旨の説明を頂いておりましたが、私としてはある意味そちら側(サポーター側)に座りたいくらいの気持ちがあるんです。今、話のなかで会社の設立から10年というお話をいただきましたが今年で11年目に入ります。これからどういった道を歩んでいくのかは、広く皆様方を含め意見を頂くことになると思います。今日は事前にアンケートを通して皆さんのお声を頂いております。非常に関心を持っていただいてありがたいと思います。私どもとしても、すぐに対応できるもの、時間の掛かるもの、いろいろ混在しているわけですが、今日の限られた時間の中でいろんなことを申し上げたいと思います。ただ、それが全て答えになるかどうかはまた難しい部分があります。会社としてのクラブがあり、サポーターがあり、行政があり、スポンサーがあり、それらがすべて問題を抱えているわけです。私たちが所属しているJリーグという理念、方向性といったものも私どもの事業にかかわってくるものでございます。そういう大きな歯車のなかのいちクラブとして、日本一になる、そして世界に出て行くというプランを当然私どもは持っています。ちなみに、サポーターとこういった形式での対話が初めてかというと、かつて1回、大量解雇でサポーターの皆様からお集まりいただいたことがあります。あのとき「なんで17名も解雇するのか」ということで対話の機会を持ちました。あの時はテーマが明確でありましたが、今回は、これからということがテーマであるとのことですので、事実をお話したいと思います。ただ、この事業をやっていて、片方の主義に耳を傾けると、その一方では不満が出るといったことはよくあります。また、基本的にはアルビレックスというチーム、あるいはそのサッカーというのは広く新潟県全般で見渡した場合、まだ関わりの無い人のほうが多い気がしております。そういった意味ではまだまだ工夫や成長の伸びしろがあるものだと思っています。
では、これまでのクラブがやってきたことや今後の強化方針、運営方針についてお話させていただきます。それが聞きたいのですよね?
【司会】
あの、それもいいのですが社長の考える10年後のアルビの姿もお聞きしたいのですが
(ビデオセット)
※アルビレオの頃からの2004年チャリティーマッチまで、ここまでのアルビの歴史を刻んできたニュースビデオ映像が流れる
【中野】
と、まあこんなビデオですが、これは過去でございます。会社の経営状況と言うことになりますが、(スクリーンにパソコンからの映像) このパワーポイントの映像は選手に説明するためにつくったものです。選手も含めてJリーグの100年構想といったものを捕らえていますから、クラブにかかわる全ての人がこの理念の下で行動するわけです。そして今年の私どものテーマは「新潟に生きる」と書いて「新生」とさせていただきました。気持ちの上ではみなさん含めて5年という長い反町アルビの時代があったわけですが、これから新しいチームということも含めての新生です。Jリーグの理念としては、平たく言えばサッカーを普及させ、そのレベルを上げたいと思っておりますが、ただ、サッカーだけでなく、いろんなスポーツの普及を通して心身の健康を保つことなど、あるいは国際化に貢献したいとするものであります。それに基づいて我々の理念もあるわけです。
さて、これは選手に説明するための映像であることをあらかじめ理解して見ていただきたいのですが、選手にはこのように説明しています。まず私たちの目標はあくまで世界一のクラブを目指すということ。そして社員の心得として私たちは『サポーター第一主義を貫き、地域と共に存在します。チームにかかわる全ての人とともに夢と感動を共有します』というのが社員の心得として徹底させています。つぎに観客数の推移ですが、新潟市陸上競技場でやっていたころには1年間で8万人、このころは20試合くらいですから平均で4千人でした。これが2002年ワールドカップの前年から急激に増え、大勢の皆さんから応援していただくことになりました。去年の入場者数では浦和さんを若干抜いて1位。もっとも浦和さんは昨年から埼玉スタジアムを使い始めましたから、今年は1位をキープするのは大変難しい状況になったとは思いますが、3年連続1位を続けることが出来たという事実があります。
次に会社の経営状況ですが、過去10年、1996年に会社を立ち上げ、(グラフを示しながら) 収入よりも支出が上回るという構造を3年続けて、1999年になんとなくトントンにして、それから支出を抑えるという経営をしてきまして、2002年ワールドカップ景気、それからビッグスワンを使い始めてからよくなってきました。とはいえ、ここからビッグスワンを使い始めたんですが、招待券を多く配布していた時期でもありますからチケット収入には繋がってはおりません。昇格ムードになった頃から収入構造がよくなったということと、チケットの料金を上げさせていただいたということ。そしてJ1というカテゴリーに入ったことで状況はだいぶよくなりました。昨年が28億弱の収入に対して支出を抑えた。来期は31億という予算で会社を運営していきたいなと思っています。その中で支出を抑えていきたいと思っています。
ただ、Jリーグの平均は29億でございます。そして浦和さんは60億とも65億とも言われる予算でやっている。正確な数字は申し上げませんが、ガンバ、ジュビロ、それから名古屋、だいたい40億から50億の幅の中で経営をしているという状況です。ですから、アルビの歴史の中では確かに収入を増やしてはいるのだけれど、上には上がいるという構造の中にいる現実をご理解してください。
今、42300人収容のできるスタジアムで、ご存知の通り大勢のサポーターの皆さんから応援していただいているわけですが、それ以外にも企業あるいは地域振興のためにということで沢山の人から協力を頂いて今のアルビの経営が成り立っているわけです。Jリーグが持ち込んだ理念として「地域」という考えがあります。地域が買い手でもあり売り手でもある、その構造が地域密着型のスポーツクラブのあり方だとJリーグは位置づけているわけです。
2001年から、大勢の皆さんがチームカラーのオレンジを着てスタジアムに来てくださっています。リーグの理念がうまくできているのではないかと思っております。そしていろいろな面で施設の充実ということも考えているわけです。一昨年ですか、聖籠に芝の練習場とクラブハウスができ、昨年は寮が完成しました。今年は大きな駐車場と土手をつくることで練習を見ていただけるような設計で作っています。さらに芝のグラウンドをつくる予定ですが、それは夏以降になるのではないかと思います。あと、グラウンドが硬いとの話も出ましたので調査をいたしましたが、当初の施工方法に問題があり中身のわるいことが判明しましたので、全面改修にはいっております。ただ、これは芝の養生も含めると2年がかりになる予定ですので、トップチームは聖籠のほかのピッチも含めて練習に利用する予定です。また聖籠のグラウンドはとても海風が強いために、たとえば監督も声を張り上げないと聞こえない状況です。非常にコーチングしずらい状況もあり、緑の整備もこれから求められるのではないかと思っています。
これだけの施設ができましたので、レディース、あるいはユースなどの練習にも活用していきたいところですが、ただ問題は距離です。新潟市中心部から遠いですから、とくにジュニアユースの練習では問題もあります。そのために市内中心に練習施設を確保するつもりで計画に盛り込んでいます。そんなわけで、アルビレッジに関しては、全体としては出来上がったものの、細かいところの配慮はこれからかなと。この施設は県や聖籠町など、共有の施設でもありますから、将来への希望としてはたんなるサッカー施設にとどまらず、市民の皆さんの憩いの施設になれればと思っています。
選手に言い聞かせておりますが、サッカーを通して皆さまに夢や感動、興味をもってもらい、貢献をしたいと思っています。それをこれから先、ずっと続けて行きたいとおもっています。そのメイン舞台がビッグスワンであると位置づけております。ここから情報発信ということをクラブコンセプトとしています。(スクリーンオフ)
これが社内で使っている資料でした。これを選手スタッフに説明し徹底させています。
以上が会社の考え方ですが、では、これから先10年をどうするんだということになります。先ほど30億という話をしましたが、では、これから先、40、50、60億にするにはどうすればいんだということになります。収入構造の大きな要素がチケット収入と広告収入と、飲食からの収入、そしてリーグからの分配金です。チケット収入、広告収入がではこれから倍になるかというと、たとえばチケットの値上げを考えても、値上げをするということはそれなりに大義名分が必要ですし、そのためのタイミングが必要です。今のところそれは考えていません。それから子供の料金が低いのではないかという意見も沢山頂いておりますが、ただ、私どもはチームを立ち上げてくるなかで家族で応援してほしいということで、同じ席でも大人と子供の席ではかなり価格差を設けています。それは家族単位での観戦として考えた時にそういった設定が必要なのではないかと思っておるからです。私たちがここまで歩んできた歴史でもあるわけですから、J1に入ったからといってすぐに他のチーム並みの料金設定をして、それで地域の皆さんからご理解をいただけるかというと、そういうことではないだろうと思っています。もっと広く大勢の方から足を運んでもらうための設定から始まって、今のこの状況があるということを理解してもらいたいと思います。また、招待券という部分がまだ残っております。有料のチケットでご覧いただける人をどれだけ伸ばせるかというのが直近の課題だと思っています。
これは会社のなかでもまだ議論が尽きないわけですが、どうやって40億50億の収益構造を作っていくのかというと、いま考えているのは情報がひとつの価値を生みますから、たとえばネットでの課金制度、こんど3月6日からですか?スタートさせる携帯での公式サイトですね。それからビッグスワンにもっと大勢の人が訪れることができないかというチャレンジです。そのために指定管理者への立候補があったわけですが残念ながら今年は据え置きということになりました。管理者になることがどれだけ利益になるかというよりも、公園と一体化したなかで、もっと皆さんの利便性、あるいは売店を増やすとか、いろんなものを持ち込むとかいったことをしたいがために管理者にチャレンジしたわけですが、本来5年間の指定のところを今年1年にとどめたところがなんとか踏ん張っているかなとは思いますが、この1年でチャレンジして行きたいと思っています。
それとは別に、もっと大きな構造枠が必要だと感じています。たとえばチケットを値上げするとかそういうことではなく、新潟県全体を含めたビジネス構築をしなければならないと思っています。それをここ数年で構築して行きたいと思っています。ただ、言い訳がましくなるかもしれませんが、30億でやっているクラブと一言で言っても、あるクラブを見てみますと30億のうち親会社からの支援が15億あります。15億が自主的な営業によってその結果の30億です。うちは15億出してくれるような親会社がありませんので、そのあたりをご理解して欲しい。強化という縦の線と、普及という横の線がありまして、同じスポーツの中でどっちも必要なんですが、このあたりのバランスをとりながらやっていく必要があります。
批判もありますが、レディースやシンガポールがこれにあたります。これは、たとえばレディースに関しては男性社会だけでなく、女性にもスポーツに参加するということを含めてやっております。シンガポールにかんしては、アジアを見たときの経験を高めるということで始めたわけですが、ようやくクラブから、ファランや和久井など、海外のチームに採用される選手が出てきています。たしかに日本へのトップへの昇格といった面では成果が出てきていませんが、シンガポールの中で稼ぐ仕組みもかなり強化しつつあります。会社の方向性として国際化という中でやっているわけです。会社の経営を圧迫させるつもりは全くないです。
サッカーチームを運営するなかでは、高校生を採用する時には暗黙のルールとして3年間は面倒を見なさいというものがあります。それは使い捨てをしないということとはちょっと違っていて、3年間は育てる努力をするんだと、その義務が各チームには課せられているわけです。できるだけ試合に出るチャンスを彼らに与えるのがチームとしての義務になるわけです。サテライトだけではなくて、試合に出るチャンスを海外に作ってあげるというのもクラブの使命になります。今年シンガポールから新潟に戻ってきた2人の選手が、果たしてレギュラーを取れるかどうかというと未知ではありますけれど、この2人にとっては今年が最後のチャンスにもなると思います。育成と、結果による非情な判断が両方必要なこの世界で、育成の部分で考えているのがシンガポールなわけです。
また現実的に選手に新潟移籍を持ちかけても、『雪が降って寒そうだし新潟には行きたくない』と考える選手も現実にいるわけで、そういった人をどうやって新潟に来てもらうかといったときに、ぜひ新潟にきたいというチームを作るための手段でもあります。
会社の中では5年以内に国内で優勝したいとの宣言しております。2年前に宣言したわけですから、あと3年しかありません。あと3年のなかで日本一のタイトルをとるための準備をしているわけであります。
さて、今年のチーム強化についてです。これも表現が難しいですが、去年、公式試合で29歳を越える平均年齢の中で戦ってきたこともあります。それで今年は平均年齢を下げたいというチームとしての狙いがありました。実際にシーズン中には誰を使うかといったことでは全て監督さんにお任せしてきています。私たちがとやかく言うことではありません。ただ、新しいチームを作るときに、年に1回私たちは選手査定をして協議をするわけですが、その中で若返りが必要ではないかということで選手の移籍あるいは満了を決定して、若手が活躍できる場をつくることにしました。ボランチ、ディフェンス、このあたりの強化ということで選手を移籍させたりしたわけです。若い選手は完全移籍にかかるお金が大変高いです。他のチームは7億とか8億とかを投入しているとの話もありますが、私たちは一切そういうことができません。それでも片手弱は移籍金を用意しました。それなりに高い金額を用意したと思っています。
ただ、多くの選手を獲得するまでは至りませんでしたが、ポイントをしぼって、センターバック、ボランチの強化と、トップに若い選手を入れたいというのが評価ポイントでした。期待の選手が怪我をしたりとかが付き物の世界です。そういった意味では選手層をもっと厚くする必要があるのだなと思っています。あとはユースからの昇格ですね。これも含めてひとつひとつ改善して行きたいとおもいます。
ビジネスとして考えた時に難しいのは、我々アルビレックス新潟という商品、あるいはブランド力をもって他の県にいけないという事実があります。たとえば山形にアルビレックス新潟の商品をもって行って、はたしてどれだけの人が買ってくれるか。あるいは富山に行ってどうかと考えればわかります。やはり新潟の県内と、関東の県人会とか、そういった中限定でのビジネスモデルの構築ということになります。
ただ、今は地方の都市でJリーグのチームを持ちたいという自治体は大変多くあります。「あの新潟でもできる」ということで計画している都市は多いです。私どもとしては今まで培ってきた経験値を輸出するビジネスも考えています。
今日お集まりの人だけでなく、もっと多くの人の協力を得てチーム作りを考えて行かないと日本一になれないと思います。サッカーだけでなく、地域の人への交流など考えていく必要があるでしょう。もちろん勝った負けたが一番の話題となりますから、それは我慢比べかなと思っています。もう一つの切り口としては、新潟という土地が活性化してくれないと、いくらクラブだけが頑張ってもだめなんです。たとえばよそのチームの選手を呼ぼうとしても、その奥さんが「絶対に新潟になんか行きたくない」といわれてしまってはダメなんです。そういう過去の経験も何度もあります。ですからプライドを持って新潟で楽しくすごせて、地域の人たちが応援してくれる地域づくりも含めて、そのあたりも皆さんと一緒に築き上げられればいいなと思っております。
これから皆さんからの質問に入るわけですが、最初に言ったように、『あちらを立てればこちらが立たず』といったことが沢山あります。たとえば喫煙問題はそうですが、今のご時世ですからスタジアム全面禁煙にしても良いのかもしれませんが、そうなると今度は愛煙家の方からのお叱りも受けるわけです。それから食べ物、渋滞、いろんな斬新なアイディアがあります。チケットが安いという人もいれば、高いという人もいます。そういった中から皆さんから愛されるチーム作りに取り組んで頂きたいと思います。こういった皆さんと意見交換ができる場は大変貴重だと思いますが、ただものの捕らえ方、書き方によって真意が伝わるかどうかという不安感があるのも事実です。ですからもっとリアルな話をしたいこともあるのですが、そのあたりは話題によっては差し支えない内容で説明させていただくことにもなりますが、ご理解お願いします。そのあたりを含めて、誠意を持って質疑に応答させてもらいますが、言えることといえないこととがあることはご承知おきください。
【司会】
確認ですが、5年以内にタイトル獲得が目標ということですが、これはよろしいですか?これを聞きたかったんですよね。皆さん?(会場拍手) ありがとうございます。それと、今シーズンの強化ですが、社長なりに、まあうまくいったという感想でよろしいですか。
【中野】
そうですね。もちろん難しいものはありますが、決められた中でやると、選手と監督を信じて1年戦っていく覚悟です。ただ、シーズン途中で適切な補強は必要があればやっていきます。
【司会】
ここで1部を終わります。ここで休憩に入ります。
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3■ 2部
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【司会】
それではこれから2部に入りますが、あまり硬くならずに、社長とサポーターが未来のアルビの姿を語り合う会を考えています。2部は事前にみなさんに答えていただいたアンケートに基づいて進めていこうと思います。
アンケート結果でグラフにできるものは入口で皆さんにお渡したとおりでございます。記入式についてはこの、(分厚いファイルを掲げて) A4に細かい文字でファイル丸々一冊になっています。これは既にクラブにも提出済みです。みなさんの熱い想いが詰まっているファイルですので、またあとで読み直してもらおうと思っています。アンケートの回答者は850名。これは十分なサンプル数ではないかと思っています。年齢、性別、シーズンパスを持っているかどうかの割合については、これは会社側が調べてあるスタジアム状況と比べてどうでしょうか?
【中野】
そうですね、頂いた回答を見ましたが、これをみてもシーズンパスを持っている人の割合が高いですよね。(※アンケート回答者のうち7割がシーズンパス保持者)、実際は4万観衆の中の2万1千人くらいですからね、そういった意味ではコアな層の人たちがアンケート回答者のウェイトが高いのかなと思っています。
【司会】
アンケートの中を見て、「あなたはアルビレックス新潟を愛していますか」という項目があります。これは100%を狙っていたんですけれど今回ダメでした、10年後には100%にならないかなと思っています。一番最後の8項目目。ここでスタジアムの環境について聞いているんですけれど、その中でも突出しているのが、スタジアムで美味しいものが食べられないのは何故かという不満が突出しているんですが、えーと、これについてお願いします。
【質問者(男性)】
私もこのアンケートを見てびっくりしているんですが、新潟というのはご飯、お酒、水が美味しいという土地だと思います。食に関してはプライドを持っている、その反動なのかもしれませんが、「売店の商品が美味しいくない」が65.6%、「あたたかいものものが食べたい」が77.3パーセント、「売店の商品が高すぎる」というのが50パーセント弱ですか、私もこれら全てにマルを付けました。たとえば最近ですと新潟冬食の陣とか、地域の物産をつかった、新潟もち豚とか。いろんな商品が出ていて人気があります。並んでも買いたい人が沢山います。そういう状況を見ると、ビッグスワンの食の状況がとても寂しいものに見えます。私は他のJリーグのスタジアムや、海外のスタジアムにも行ったことがあるんですが、確かに『サッカーを見に来ているんだから売店の食べものなどどうでもいいだろ』といったところもあります。でも、新潟はせっかく美味しいものがあふれている地域なのに、スタジアムではそれらのものはおいていない。結局自宅から持ってきて、それが試合後のゴミになったりしているわけです。ですから、このあたりをぜひ改善していただけたらなと思っています。たぶんクラブの方たちは仕事で忙しくて食事どころでは無いかと思いますが、ぜひ、一度はご自分でチケットを買ってスタジアムに入って、売店のものを買って食べてみていただきたいと思います。よろしくお願いします。
【司会者】
では、もうひとり、女性のかたお願いします。
【質問者(女性)】
私ども家族4人で自転車で参戦しております。女池から来ているんですが、途中に食料を調達するお店がなく、自転車なものですから沢山の荷物も持っていけないこともあり、スタジアムの売店で冷めたものを買っています。寒い時期ですとお湯とカップラーメンを持っていくんですが、子供から『今週もカップラーメンなの?』といわれています。私は自転車ですがバスで乗りつけている人も同じ感覚を持っていると思います。私は美味しいビールを飲みたいと思っているんですが、スタジアムで缶からビールを移している、あれを飲むのではなくて、生ビールサーバーから注いだビールを飲みたいと思います。ぜひよろしくお願いします。
【中野】
この問題はかねてからご指摘いただいております。ひとつ知っていただきたいのは、あのスタジアムはそもそも構造が調理のことを考えていないために難しい面があります。いろいろ改善策など考えているのですが、保健所の問題もありましてあそこでは調理行為ができないのです。そのなかで少しでもおいしく、寒いときには少しでも温かいものを提供したいということで、なんとかプロパンを持ち込める許可をいただきまして、一部から改善できるようになっています。今年からの改善は三つ、ひとつは業者を今までのものにとらわれずに広く公募しまして、どんなものを提供できるかの計画を提出してもらい、そのなかから改善できそうなものを選び、一部業者を入れ替えることになりしまた。つぎに、売りあげを均等にしてもらうために実は去年は場所を入れ替えながら営業してもらっていました。しかし、これは今年は一年間固定方式にしまして、その中で業者ができる最善の販売形式をとってもらうことにしました。
セクターフェンスがあるために、行きたくても行けない売店が出てくるかと思いますが、そのあたりは我慢していただいて、とにかく業者さんには「まずいものはもちこむな」ということを徹底的に伝えております。このあたりは今年一年間見ながら、また皆さんの言葉をいただきながら改善していきたいと思っています。
ただ、基本的に調理行為ができないということ。場所によって売れる時間帯がことなるということ。短時間に大量のサービスをしなければならないという制約の中でやっているわけです。今の、リユースカップの話も出ましたが、夏にはカップが温かくなって、入れたビールがすぐにぬるくなってしまうという話もあります。片方には環境保護のためにやっていることが、片方ではお客さんのサービス低下につながってしまうとか、そういう短絡的なことではなくて、リユースカップを最初から冷やすことを考えてくださいということなど含めてやっていきたいと思います。また一部、新潟の有名なものとして、えーと、イタリアンですか?今年から出ます。(会場拍手) (隣の小山営業部長を見て)あれ?、まだ決定してないんだっけ? 明日最終決定?
・・ というのは、みかづきさんも大変厳しい会社でして、普通に店舗で売っているものを観光地価格では販売しない会社です。そして会社ですからビッグスワンに持ってきてどれだけ売れるのかという疑問も当然持っていらっしゃるわけで、あるいは生産能力の問題とか、そのあたりのバランスで投資をかけず、また調理行為がその場ではできないために、冷たいイタリアンは魅力ありますかといわれればまた反発があるわけで、いろいろ相談して明日決定する予定です。そのほかにも推薦いただいているお店もありますが、その場で調理ができないということ、それと短時間での大量販売がどうかと、そのあたりの問題をクリアしなければなりません。
また、試合の時間的にも、果たしてどれだけの人がお弁当を買ってくれるんだろうかという疑問もあります。そうなるとやはり軽食のような商品構成のほうが喜ばれるんだろうかとか、いろいろあります。季節的な問題と年齢層の問題、ご年配の方からお子さんまでいる中で、行列の中での迅速な営業など、ひとつひとつクリアしていくつもりです。
【司会】
さきほどプロパンという話が出ましたが。
【小山直久営業部長(以下、小山)】
火というのが一番のポイントと思いますが、まず先ほど出ました調理行為ということについて。ビッグスワンのブースのなかにシンク、ダクト、全てそろっていて、まな板の上で包丁で具材を切り、調理し、盛り付ける。これは一番最高の調理行為だと思います。この行為自体はビッグスワンではできません。今できうる最大のできることはなにかというと、昨年から考えていることは、火を使えるポジションはどこか。これは去年全て探りました。外の地上階のテントでできます。コンコース一層目のところ、これは全てではないのですができます。二層目だと火だけできます。あとは給排水の問題。そういったことを踏まえて火を使うことができるかもしれません。先ほど言ったように調理行為はできませんので、それらの食材を持ち込みながら、持ち込んだものを温めて出すということは可能です。昨年も11月23日に一部で実験をやってみました。
【司会】
つまり、火は使えるようになったと?
【小山】
一部ではということになりますが
【司会】
温かいものが出てくる可能性は大きい。と。今までのように、冷たいおでんのレトルトがぽんとカップに乗ってくると、そうではなくて、ちゃんと熱いものが出てくると。
【小山】
それはできますね。
【司会】
そういうことだそうです。火が使えるようになったというのは、やはりクラブ側からの働きかけですか?
【中野】
まあそうですね。ただ、使えるようになったといっても全ての場所でではなく、プロパンも5キロのものしか持ち込めないとか制約はあります。このあたりの法的なものとの兼ね合いはこれからもやっていきます。
【質問者(男性)】
この件でお願いしたかったのは、サッカーを見るというのは非日常の世界ですから、スワンで食べるのもここでしか食べられないという非日常のものを作って頂きたいと思います。そこまで企画していただければ、たとえば値が高くてもここにしかないとなれば楽しみになりますし、買うことになります。そういったものを提供していただければ、それがひいてはクラブの収入にも繋がると思います。堂々と儲けてもらって、それが選手の補強に繋がるような仕組み、商品をお願いします。
【司会】
とりあえず温かいものが出てくるということ、あとはイタリアン。これは結構衝撃的だったと思うのですけれど(会場笑)、今年は火を使えるようになったと、そう理解してよろしいですね。
【中野】
はい、それはもう。
【司会】
はい、ありがとうございます。
次の議題ですがアウェーチームへの横断幕スペースの件。じつはこれ、アンケートの回答ではマルを付けた人はさほどではないのですけれど、スタジアムの運営と絡めてまず最初にできればホームスタジアム運営方針について、若杉運営部長からお聞かせ願えますか。
【若杉爾運営部長(以下、若杉)】
若杉です、よろしくお願いします。基本的に運営方針は昨年と大きな違いはありせん。ただ私どもとしてはルールでがちがちに縛って言うことを聞いてくださいねということではなくて、Jリーグと、それからクラブの定められたルールを守った上で、安全に、かつ快適に試合を見てくださいというのがコンセプトです。2003年までのJ2の時にはホームではほとんど負けなかったわけですけれどJ1に上がってからあまり勝てませんでした。ただ、そういった中でもサポーターの皆さんには大変ルールを守っていただいて、表現は悪いんですが暴れたりする人もなく、ブーイングは私も必要だと思うのでいいのですが、それ以外に警備員をわずらわせるようなことも無く、非常に我々としては助かっています。
大事なのは、今日の出席の方々のお顔を見ても分かるように、子供さんからちょっとお年を召した方まで、いろいろな方が集まっているのが新潟の特徴だと思っています。これが一部のサポーターがいつもゴール裏で暴れているとか、あの場所に行くと危険だとか、そういったようになるとこの層が崩れてくると思うんですよね。我々としては今のこの層をそのまま保っていきたいと思っているので、その意味からしても安全性を保ちたいと考えております。過去には・・・一昨年ですか?、天皇杯で湘南に負けたとき、チームバスが取り囲まれたりしました。あるいは昨年、レフリーの判定が不満で、レフリー出せとかということがありました。バスが取り囲まれた後で選手に聞きましたら、『あれはモチベーションあがんないよね』という意見がほとんどでした。自己防衛じゃないですけれど、そういった選手の精神も思いはかっていただければと思います。それと、要望がありましたSスタンド一層目の横断幕ですが、昨年までは私どもとしてはアウェーのお客様も当然大切なお客様だという運営をしてきました。
確かに一部のホームのお客様からは「ホームアドバンテージということで掲出スペースを狭めてくれ」というご要望もあったのですが、昨年まではSスタンド全てをアウェーゴール裏としてアウェーサポーターの横断幕の掲出を認めておりました。ただ、ここにきてクラブのほうで検討させていただいて、たしかに昨年は浦和戦は別として、横浜戦、鹿島戦はSスタンドの半分くらい。それ以外だと通常は3あるいは4ブロックが精一杯なんですよね。それ以外は新潟のお客さんが座っておられる。その目の前にアウェー側の横断幕が掲げられているのは心情的にいかがなものかと。
そういうところがございまして、今年からはアウェーの限られた席のところだけ横断幕を認めると、そういうふうに改善したいと思います。ただ、新潟が残したスペースがあると、必ず先方はそのスペースがあるから張らしてくれと言ってくるわけです。そのへんは今後の調整をしなければなりませんが、基本はアウェー側の席のブロック分だけ横断幕を掲出してもらうと、そのように改善いたします。
【司会】
はい、ありがとうございました。えーと、実はこの議題が一番エキサイトするはずだったんですけれど、なんだか、、、社長、終わっちゃったじゃないですか。(笑)
【中野】
ただね。逆も真なりという言葉があって、たとえば大分さんのように距離的にアウェーにくるサポーターがどうしても少ないところもありますよね。そういったところにある程度スペースを確保してやらないと、逆に私どもがアウェーに行ったときに同じ目に会う事があるので考えなければならないところですね。ただ、基本的にはアウェーサポーターがいるところだけを相手スペースとすることは明確にしておきたいと思います。
【司会】
ということで、えーと、これについて意見を言おうと思って用意していた人がいるんですが、どうしよう。なにかありますか?
【質問者(男性)】
言いたいことを含めて若杉運営部長に言われてしまったので、もう言うことが無いんですけれど、先ほど社長がおっしゃった、ある程度のスペースを用意してやらなければならないということ、これはボクも賛成でして、広島や長居スタジアムが良くやっているんですけれども、アウェーのサポーターがどうであれ、アウェースタンドの半分までは認めると、そういった「ここまで」といった形で認めるようであれば分かりやすくていいのではないかと、そういった形で提案したいと思います。
【中野】
ただ、そのあたりはきっちりと線を引くのではなく、これは中途半端というわけではないのですが、ある程度微妙な線にしておいたほうがいいのじゃないかと思ってます。基本的には来ているサポーターの前として、ただ、あなたのように昔からアルビを一人でも応援してくれた人もいるように、人数は少なくても応援にくるクラブのサポーターもいるわけです。たとえば大分さんのような来たくてもなかなか来られないようなところもあるので、そういったところへの優しさは持っていてあげたいなと思います。
【司会】
はい、ありがとうございました。なんだかこれ、あっという間に片付いちゃいましたがよろしいですか?でも、これはねぇ一番皆さんだって感じていらっしゃると思うんですよ。浦和があれだけ来て、まああれは金を使っていってくれるんだから、だったら張らしてやってもいいんですけれど、なんでほんのちょっとしか来てないチームまでも全部張らしてやらなきゃならないんだと、みんなそういう不満があったわけですよ。でもまあこの不満が解決しそうな雰囲気があるわけで、これ、去年だったら絶対に解決しなかったですよ。実際、若杉部長は「絶対にダメ」って言ってましたから。そういうことでこれはじゃあ最後にもう一度、なにかありましたら短くどうぞ。
【質問者(男性)】
もう一つお願いしたいのは、緩衝地帯がありますよね。半ブロック設けていると思うのですが、あそこに張り切れなかった横断幕を置いているチームがあるんですが、あれはクラブとしてはどのような感想を持っているかお聞かせください。
【若杉】
基本的には緩衝地帯はNGなんですね。原則は緩衝地帯は1ブロックなんですけれどS側のホームのお客さんが予想以上に入られたときは半ブロックにしたりしています。ただ、基本的にはあそこに横断幕を出すことはNGにしています。ただ、スタンド内の空席に張る分にはいいですよという話はしています。
【司会】
いいですか?なんだかまだ納得いかないようですが、、、それはまた後で話し合いましょうよ。ではここまで二つ、これが今日の重大議案だと思っていましたが、これが結論が出たところで、次からはちょっと正直なところ今日結論付けるまではむりかなと、とりあえず双方の話し合いをすることに意義があるかなという議案に入っていきます。試合後の渋滞問題ですね。これはアンケートの結果で50%を超えています。これについても沢山記述してくれている人が多いです。これは考えるに、簡単に言えば駐車場に使う台数を減らすか、駐車場から出させる時間をずらせるか、それくらいしかないと思うんですが、そのへんはどうでしょう。
【若杉】
この渋滞はお客様のみならずスタジアム周辺の住民の皆さん、あるいはそれ以外の、主に弁天線を利用している人にとっても非常に大きな問題なんですよね。それでご存知の通り昨年の終盤の二試合、国土交通省さんから試案がありまして、スタジアムの交通の利便性の実証実験というのを行いました。ひとつには、抜本的な実証実験ではないのですがスポーツ公園の駐車場を閉鎖させていただいて、南側の駐車所からでる車が完全に右折しやすいという方法。それから少しでも自家用車を減らすという目的で、万代シティからのシャトルバスの新規路線。それから燕三条白根地区からの乗り合いタクシーというものを行いました。それについては実は28日に検証の会議があります。それをうけまして、今の予定ですが開幕戦から再度実証実験を行う予定です。
具体的な話として、では渋滞をどうするかということになるのですが、今、岡田さんがお話したように、車の台数を減らしたり、あるいは駐車場から出る時間に差を設けたりということになると思います。今後の実験結果を踏まえてやらなければならないと思います。ただ、この前の実験の結果を見たのですが、確かにスタジアム駐車場から弁天線まで出るのはスムースになったんですけれど、その先がどうにもならないという状況だったらしいのです。そういったことから考えて、今後は弁天線の一車線をバス専用レーンにしてしまうだとか、いろんなスタジアム周辺を含んだ、交通の流れを全体として考えなければ、たとえば『スタジアムから出ました』だけではその外がさらに渋滞することもありますので、それは行政と協力をいただきながら改善していかなければならない点かと認識しております。
【司会】
ありがとうございます。では、時間差に関してなんですが試合後に魅力的なイベントを行ったらどうなんだという提案が結構あります。そのあたりどうぞ。
【質問者(男性)】
たとえばなんですけれど、2004年に国立競技場で一度試合をやったときに、たしかなでしこジャパンの試合が別会場であったんですよね。たとえば今チームの中でも普及的な観点からふくめてもレディースチームを捉えていると思うんですけれど、レディースの試合とかユースの試合を見たいんですよ我々は。みんな興味を持っています。で、前座試合ということでは高校生以上の試合は芝をいためてしまうから無理かと思うのだけれど、デーゲームの後での後座試合という形なら、ボクは直感で言ってますが可能じゃないかと思っています。国立の試合でもJリーグの試合のあとにベレーザの試合とかやっているんですよ。ぼくとしてはユースの試合を見たいんですけれど、せっかく屋根もついていて、もしかすると売店さんは嫌がるかもしれないけれど売り上げも伸びるかもしれない。たとえばユースの試合で見る人が5千人いたらかなりすごいことだと思うのでモチベーションも上がるだろうし、うまくいけば対戦相手が富山の有名校とかだったら、未来の有望な選手がアルビレックスに憧れて入ってくれるかもしれないし、そういったいみで後座試合なら今の環境でも多分可能だと思うんです。
浦和レッズなんかだとアフターバーといって試合会場目の前で大きな宴会イベントみたいなことをやっていますけれど、あれはスポーツ公園の制限が掛かっちゃいますよね。でも、後座試合ならスタジアムの中でのことですからできると思っているんです。クラブ的にもメリットがあるんじゃないかと私は思っているんですが。
【中野】
レディースの試合、ユースの試合ですね。これは前座の方がいいんじゃないかと、それは勝負には勝ち負けがありますから、後座にした場合メインのアルビの試合が勝ったときはいいんですけれど、そのままの勢いで応援してくれるでしょうが、また負けた凹みで見られたりということを考えるとどうなんでしょう。アフターバーとしては、あの周辺は今は何もないので、後で仮に野球場ができたりそのあたり開発ができるようになると違う商業施設ができてくるんじゃないかと思います。公園で物をつくるな売るなと、そのあたりをなんとか打開しないとそういったものができないので、今の戦いどころではないかと、もうちょっと滞在できるものができてこないと、今の状況では何もありませんからね。積極的に取り組んでいきたいと思います。前座、後座の試合を否定するわけではないのですがぜひそういうのにもチャレンジしてみたいと思います。
【司会】
サッカーを見たいという意見とちょっと似ているんですが、サッカーを見る目を養いたいそれをクラブに手伝って頂きたいという意見があります。そのあたりを、いらっしゃいますか?
【質問者(女性)】
私は中学1年と3年の子供がいるます。サイン会とかトークショートいった催し物もありがたいのですけれど、サポーターがサッカーを見る目を養うことができるような、そういう催し物ができるといいと思うのです。具体的にはたとえば去年のゲームを見ながら、ビルドアップとかオフサイドとか、この攻撃の意図は?とか、そういったことをたとえば江尻コーチとか古俣さんですとか、そういった方々が解説してくれる。そういった催しが年に数回でも開かれると良いのではないかと思います。
アルビレックスのサポーターは、サッカーより先にアルビレックスを知ったためにサッカーの知識とかサッカーを見る目というものがなかなか付いて行かない人も多いのではないかと思います。スタジアムでも自陣でのパス回しにブーイングですとか、あきらかにオフサイドの時でも、走らない選手に対して野次を飛ばすとか、そういったものがなくなるといいかなと思うんですけれど、自分も含めてサポーターが選手に対してより質の高いサポートができるようになればと願っています。よろしくお願いします。(会場から拍手)
【司会】
試合後にすぐ古俣さんの解説でどうですか?渋滞解消にも役立ちますし。
【中野】
とても貴重な御意見ですね。とかく『私はサッカー通』とか、そういう意見は耳に入るんですけれど、もっと知りたいという意見はなかなか手をあげて発言するというのは勇気のいることではないかと思います。私どもには普及担当、強化担当、それから育成担当もおりますので、そういう講座的なものはすぐにでも実践して行きたいくらいの提案でもあります。そのときに「知らない」と手をあげてくれる人がどんどん出てきて欲しいなと思います。
【司会】
そういうのをやって欲しいなと思う人は手を挙げてみてください。(会場から挙手)
【中野】
できたらね、試合前に今日の戦術とかやってもらいたいところですが、なかなかそこまではできませんからね。第三者的に古俣さんとかがね、やってくれると面白いのですが、まあ企画していきたいと思います。
【司会】
で、試合後じゃないんですけれど意見の中であったんですが、昔鳥栖がやっていたらしいんですけれど、スタジアムの中でFMラジオを貸し出して新潟側の解説をおこなう。そういう方法もあるよということで。
【中野】
うん、でもそういう一方的な方法よりも、なにかしら参加できる形の方が分かりやすくて楽しいんじゃないかと思うのだけれど。
【司会】
この間の反町監督退任のセレモニーの時みたいに、あの時は駐車場の時間差がうまくいったと思うんですけれど、あのように時間を延長してスタジアムを借りた場合、やはり経費はだいぶ違うのでしょうか。
【中野】
1時間50万だそうです。(会場からタメイキ)
【司会】
そうですか。やるからにはその50万円を負担しなければならないわけですよね。
【中野】
そういう金銭の話もそうですが、夜の試合だとすぐにでも帰りたい人もいるでしょうし、そのあたりが、まあ一概に言えない部分はありますね。
【質問者(男性)】
それは渋滞緩和としても必要でしょうが、たとえば新潟にはちゃんとメディアもあるわけで、テレビ局もあるし、新潟にはアルビレックスというサッカークラブが一つしかないわけです。深夜の番組で、たとえば海外だと地元メディアが試合時間以上に時間かけて解説をしているわけです。このプレーがどうのこうのとそれを延々と放送していて、それを皆が酒を飲みながら見ているわけです。こういう番組は関東でやるのは難しいと思いますが、新潟なら出来ることだと思います。新潟だったら成功するんじゃないかなと思っているんで、我々が欲することでもあり、メディアのほうも、せっかくそういう目の前にソフトがあるんですから、番組を作ってくれれば我々も街に出てバーで一杯飲みながらその日の試合を振り返ることができるし、街も盛り上がるし、いい試みになるんじゃないでしょうか。(会場内に入っているカメラを見て) メディアの皆さん頑張ってください。(会場拍手)
【司会】
では続けてNスタンドの抽選。これも答えは出ないと思うのですが、クラブ側としては今年も抽選は続けて行く予定ですか?改善とかそういった気持ちはクラブ側としてはどうでしょう。
【若杉】
これも先ほどからの話と一緒で、どちらかの意見を採用すれば片方からは文句がくると、そういったことがあって難しいところです。抽選をやる目的は、遠方から来る人の救済もあります。日本代表戦などはシート貼りが前日から認めているようですが、シート貼りを認めたときに遠方のお客さんからお叱りを受けたことがあります。仮にシート貼りに変更したときに、大変数の多いゴール裏の皆さんがではどうやってその順番を決めるのかということになります。結局シート貼りの順番のための抽選をやらなければならなくなってしまうわけです。
そんなわけで今年も抽選は今までどおり実践させて頂きたいと思っております。ただ、2年前は試合開始に関係なく午前8時半からやっておりましたが、これはシートを貼れば良いというようになり、昨年は試合開始6時間前というように変更させていただきました。
【中野】
ただですね、基本的に座っている時間、並んでいる時間、抽選の時間。このへんは正直いってこちらとしても本意ではありません。今年はすぐに完全にはできませんが、もっとお客さんが並ぶ時間を短縮できないかといった工夫はしていくつもりです。今の抽選方法をベースに改良していくつもりはあります。今の段階でははっきりとしたことはいえませんが。
【司会】
私としては、抽選で一番をとってどの席を取りたいのかが正直ちょっとわからないのですが、どうなんでしょう?抽選に参加されている方、どうですか? それと、ゴール裏での住み分け。いわゆる熱狂的な人たちとファミリーがごちゃまぜに抽選しているわけですが、そのあたりをクラブ側が誘導していくなんてことはどうでしょう。たとえば意見ではファミリーゾーンを作って欲しいなどということも頂いております。そのあたりのクラブの意見というのはどうでしょう
【中野】
今の状況は自然発生的に作り上げられてきたものですから、そのなかで淘汰などもあったとおもいます。こちらとしてはどれが良くてどれが悪いと言ったことは判断できません。一番すっきりするのは全部指定にすることでしょうがそれはさすがに無理でしょう。以前には、あのように立って応援するのは疲れるから止めたらどうだという意見もいただきました。でも、あれがスタジアムのパワーになっているのは事実ですからそのようなことは考えておりません。今の方向性はそのままで良いのではないかと思っています。
【司会】
では続いては、禁煙、喫煙の話です。流れとしては公共の場では禁煙方向に向かっているとは思うのですがどうでしょうか。
【質問者(男性)】
まず、私が認識している限りで鳥屋野潟公園内というのは全面禁煙になっているはずなんですけれど、あれはスタジアムには適用できないのでしょうか。あるいは京都の場合ですが西京極スタジアムは全面禁煙になっているとも聞いております。また、全面禁煙できないというのであれば分煙になると思うのですが、さきほどから社長さんは『あちらを立てればこちらが立たず』と何度もおっしゃていますが、本来分煙というのはタバコによって出る煙、臭いなどが嫌煙者側から隔離されることが定義になっているはずです。そのあたりはどうなっているのでしょうか。私は喘息をもっているわけではないのですが、タバコによって咳が止まらなかったりするので、これに関しては『あちらを立てればこちらが立たず』というレベルの話ではないというつもりで進めていきます。
私はNゲートでしか観戦したことが無いので他のスタンドの状況についてはわからないのですが、現在の喫煙所はスタジアムコンコースの両端になっています。Nは喫煙所のほうが風上になっていますので、煙も臭いも全て座席のほうに流れてきます。分煙の成果がほとんど出ていないのではないかと思っています。喫煙者には申し訳ないのだけれど喫煙場所はスタジアムの外に設置してスタジアム内は原則禁煙ということはいかがでしょうか。たとえばFC東京では喫煙カードをというものを作って、ハーフタイムの時にはそのカードを持って一時的にスタジアムから退場していただき、スタジアムの外で喫煙いただくという方法をとっております。喫煙者には負担になるでしょうが、このやり方なら新しく喫煙所を作る必要も無いですし、今すぐにでもできる方法だと思います。去年、雨のひどい時には座席のすぐ近くまで喫煙者が迫ってきてタバコの煙が垂れ流し状態だったときもあります。こちらとしては雨に濡れたくないし煙からは逃れられない。先ほどマナーの話がありましたけれど、ある程度のルールは定めていただいて、『あちらを立てれば』とは言わずに、クラブとしてルールを決めていただければと思います。今の状況では、不快を通り越して苦痛まで感じている人がいるということをご理解して欲しいです。
【司会】
クラブとしては方向性としてどうでしょう。
【中野】
これは十分検討したいと思います。開幕の11日までに間に合うかどうかは微妙ですが、明確な方針を定める方向で検討したいと思います。もう少し時間を下さい。
【司会】
では、後日クラブ側から回答をいただきましたら掲載しようと思います。
【中野】
制限が厳しくなったとして、喫煙者は文句言わないでね。(会場笑)
【司会】
私も中野社長もタバコを吸いますけれど、これはもうしょうがないかなと思っています。たとえばNスタンドでいえば、階段下がありますよね。どうするかはまだ分かりませんが、社会状況的に仕方の無いことかなとは思います。タバコを吸う方でご意見ありますか?
【中野】
それをいうと収拾が付かなくなりますので、会社で方向性を出しますね。それについてまた後でご意見を頂きたいと思います。
【司会】
では、先ほど社長も言われていましたが、運営資金面。たとえば2万人の観客を4万にできればチケット収入が倍になりますが、うちはすでに4万人ですからこれ以上は伸びしろがないわけです。これから運営資金をどうやって伸ばそうかというのがサポーターの人も考えていると思うんですよ。どうにかJリーグ平均までこぎつけてきたというは大変嬉しいことですけれど、じゃあ先ほど説明いただいたように、世界一のクラブになる。とさっき書いてありましたよね。世界一のクラブにはまだまだだと思うのですが、運営資金を伸ばすにはもちろんサポーターも協力したいと、そういった意味も込めて意見を書いていらっしゃる人がいます。
【質問者(男性)】
考えているのはスポンサーの出来高制というやつです。たとえば昨年のアルビレックスとサポーターそしてスポンサーとのつながりというとサンクスデーがすぐに思い出されるでしょう。僕らはアルビレックスを愛してますし、スポンサーはアルビレックスに協力してくれていますので、スポンサーを僕らの力で応援というか、恩を返していきたいという気持ちはみんなあると思うのですよ。亀田製菓の看板を見たら応援してくれているなと思うし、ローソンもサンクスデーでは嬉しかったですよね。
これはたとえばの話になるのですけれど、携帯電話ですとみんなひとり一台くらいは持つようになってきているので、シェアとスポンサー料金を絡めて、これだけの数値を伸ばすことができたらこれだけのスポンサー料になるとか、たとえば安田ヨーグルトを1日5杯飲んだら頂けるスポンサー料がこうなりますとか。そういったものを積極的に開示してもらって、僕らもゲーム感覚で参加しやすい環境に持っていく。それはたとえばサポーターは1日3合菊水を飲むこととか(笑)、こういうことが記事になったら面白いと思うのですよ。
そういうバカ騒ぎ、イベント的な部分とクラブに対する支援をまぜこぜにしながら参加できたら面白いと思います。ユニやパンツのスポンサーでもないけれど1億円払ってくれるシステムとか、それだけサポーターに訴求力がある商品だと思うのですよ。そんな感じで出来高制のスポンサーというシステムを積極的に開示しながらやっていったら面白いのではないかと考えています。本当はもっと具体的な方針があるのですが、いまちょっと言える状況ではないのでやめときます。
【中野】
それは常にそういう構造になっているのでして、今の私どものスポンサーも、私どもの評価でお金を出してくださっています。商品の具体的な数を提示した時にどこも非常にハードルの高い設定数値を目標として出しますので、達成したかどうかという話よりも、サポーターの皆さんが協力してくれているという姿勢を見せることが大切なのではないかと感じます。スポンサーもアルビレックス新潟に協力したいという意図や、宣伝目的や、いろいろな考えがあってお金を出してくれているのですが、できれば新潟県全体がもっともりあがってくれればと思います。
【司会】
では、これである程度議題を終えたかと思うのですが、これ以外になにか意見などありましたらどうぞ。
【質問者(男性)】
私、サポーターズクラブと後援会に両方入っているのですが、アシストプレスが2部くるんですよ。2部いらないんですけれど・・・。(会場笑) たとえばこれ、去年の12月号なんですが、中を見ると『サポーターズクラブ会員の皆様へ』という記事があります。これが何故か後援会会員にも送られてくるわけです。サポーターズクラブと後援会の区別っていうのが全くなされていないということと、サポーターズクラブに入っているメリットというか、本来別物のはずなのにそのあたりが明確になっていないという状況です。
私、サポーターズクラブはVISAカードで入っているんです。カードを使うとクラブに換金があるというので年間100万近くカードで支払いをしているんです。今度、後援会にも同じようなシステムができたのでそちらに移そうかと思ったんですが、それをしようとすると手続きが煩雑なのと、実際にどちらのカードを使ったほうがクラブにとってメリットのある還元ができるのかがわからない。私としては1円でも多くクラブにお金が入ったほうが良いので、そのあたりを明確にしてほしいです。たとえばシーズンパス、後援会だと1万円引き、サポーターズクラブだと3千円引きになります。1万円引きにしたのがJ1に上がった時で、そのときに後援会に入る人がものすごく増えたという話を聞いています。
実際私は後援会に入っていてひとりで3万8千円のパスを2万8千円で買っているんですが、家族ですとそれぞれに1万円引きが適応されて4万引きになるとか、家族だけでなくて、たとえば後援会に入っていない人の分まで一緒に買ってあげることで割引になる。そういうお金が取れるところでとっていないというのはもったいないのではないかと思います。他のクラブではどうかというと、ファミリー会員という形でお金をとるものがあります。先ほどのアシストプレスの話にしても、私がもらった2部のうち1部を誰かにあげられればいいのですけれど、周りのひとは誰もが持っているのでいらないよと言われてしまいます。こういうのは後援会とサポーターズクラブ両方にはいるメリットがですね、結婚したり子供が生まれたりということも考えると、両立は考えられないと感じています。二つの違いを明確にして欲しいのですが。
【中野】
基本的にではですね、後援会の組織が先に立ち上がりまして、こちらはクラブの財政支援が目的でした。そういった方々が支えてくださいましてアマチュアの頃から助けられてきたわけです。それとは別に、私どもがチームを知ってもらうための組織作りという意味でつくったのがサポーターズクラブです。今のご意見のように両方入ってクラブを支援してくださる人が数多くいらっしゃいます。確かに今のお話のように、不必要なものが来るくらいならそのお金を他に回して欲しいという意見を頂く一方、余分にくる一冊を友達に配布するのを前提にしていらっしゃる人もいます。パスの割引ですが、私どもは一枚でも多く売れて欲しいので、ある程度売れるのであればということでやってまいりました。これもちょっとづつ見直さなければと思いますが、これもたとえば、申込書の苗字が違うから認めないかというと、子供が結婚した親子の場合だってあるわけです。では戸籍までしらべるかというと当然できません。
今までは社内での管理が別々だったのですが、これもようやく一括したお客様のデータベースができる予定です。これを活用して、少しずつ改善していきます。今は手作業でやっているのでそのあたりには不手際があるかと思います。これから改善していきます。さきほどの重複するサービスなどについても、極端にワッと変更することは無理かと思いますが、徐々に改善していきます。貴重なご意見ありがとうございました。
【司会】
では参加最年少の少年。手をあげたよね? どうぞ
【質問者(男性)】
中学1年です。シンガポールリーグについてなんですが、シンガポールのレベルというのは確実にJ1よりは下のわけですよね。そういう状況でアルビレックスシンガポールというのはここまで中位くらいですよね。そのチームに選手をレンタルで出して経験を積ませたとして、それで帰って来たときにいきなりJ1でプレーというのは厳しいと思うのです。アルビレックス新潟だってどんどんレベルは上がっていくと思うのに、シンガポールリーグ中位のチームから戻されて、1年で結果が出ないからクビというのは、そういうのってダメだと思うんですよ。(会場笑、拍手)
【司会】
どうですか?たしかにシンガポールリーグの位置づけが明確ではないという意見はだいぶあるようですが。
【中野】
育成機関としてみておりますので、今の質問に反論するわけではないですが、クラブとしての将来を考えれば、クラブが保有する選手は多くなります。そうなってくると試合に出られない選手が出てくるわけです。そのためのサテライトリーグがあるわけですが、成長過程の選手にはもっともっと多くの試合に出たほうが良いわけです。こんどシンガポールではアフリカのチームが加わりまして、このあいだウチと練習試合をやったのですが2-3でウチが負けました。向こうのチームもいろいろなチームが参加し、レベルも上がっておりますから続ける価値があると思っております。いましばらく続けていきたいと思います。
またウチが保有する選手も少なくなってきています。新人を採用してすぐにクビにするということはしたくないですし、他のチームで試合の場を求めている選手に参加していただいて、レベルの高さを維持して行きたいと思います。基本的に高校を卒業した選手については3年間は面倒を見るというのが今の流れですので、まずシンガポールで伸びしろを見て、そこから先は非情な世界に身をおいているわけですから、致し方ない部分はあります。お叱りを受けるかもしれませんが難しい世界だと思います。
【質問者(男性)】
帰ってきて1年で結果を出すというのが難しいと思うので、日本に戻してから3年間ようすを見ることはできないのですか。
【中野】
日本でサテライト参戦して試合に出るよりも、シンガポールにいたほうが沢山試合がありますし選手の伸びしろも見られると確信しています。選手の状況をみならがら日本に来てもらうか、もう少しシンガポールで頑張ってもらうかを判断しています。
【司会】
いいかな? まああとで話そう。うん。(会場笑、拍手)。では次のかた。
【質問者(男性)】
東京で生活しています。アンケートの結果から見ても30代の人が多いんですよね。若い世代がむしろ少ないかなと思っていますし、スタジアムでも感じています。時期的にもこれから新潟から関東に出て行く若い人が多いと思います。たとえばシーズンパスですが、マーケティングをして、県外に出て行く人に対して引き続きクラブをサポートしてもらうための仕組みをですね、ぜひとも考えて頂きたいと思います。新しいサポーター作りについてはどうでしょう。
【中野】
県外に出て行く人たちとどういった形でかかわりを持っていくのかということには調査と方法を考えていかなければならないのでしょうけれど、今のところ実際に稼動できるだけの戦略を持ち合わせていないもので、これからの課題とさせていただきます。
【司会】
では最後にそちらの女性の方どうぞ。
【質問者(女性)】
くだらない提案で申し訳ないですが、いまのアルビレックスにはアルビくんとスワンちゃん。マスコットが2匹おります。ただ、ホームゲームではマスコット2匹が観客と一体となって応援していくという実感を抱いたことがありません(会場笑)。 なんというか、決められた時間に出てきて決められた時間に帰っていくというように私には感じられます。たとえば野球ではトラッキーとか、分かりやすいところでは清水エスパルスのパルちゃん。パルちゃんはパフォーマンスが面白いので有名ですが、毎回違うパフォーマンスショーを披露し、気がついたらスタンドに出没、最後にはアウェーのサポーターも歓迎するといったことをやっています。アルビくんとスワンちゃんにも、そういった成長をお願いしたいと思います(会場大拍手)。
くだらないことを言っているのかもしれませんが、そういったところで大人も子供も一緒に見て分かる、『アルビががんばっているんだな』というビジュアルから見た改善の提示が必要だなと思っています。
【中野】
まことにおっしゃるとおりです。キャラクターの存在というのはとても重要な問題でして、そのあたりの改善が遅れているのは承知しております。これから1年1年、このようなカンファレンスなどを基にして、愛されるキャラクター作りをしていくのは大切だと思います。いろいろアイディアはこちらも持っているのですが、これから順次出していきたいと思います。国会答弁のようになりますが、今しばらくお待ちくださいということでよいでしょうか。そして、またそれに対していろいろな意見を頂きたいと思います。
【司会】
ではこれで質疑応答は終わりたいと思います。その前に社長。カンファレンスを継続して欲しいという意見が80パーセントを超えておりますが、来年もどうでしょう?
【中野】
お互いに逃げも隠れもできない、この新潟の中で一緒に夢を作っていくという共同作業でありますので、私どもが気がつかないいろいろなことについてご意見を与えてくれる場を設けたいと思います。でも、参加してくれる人がいらっしゃらないと意味がありませんし、我々が声を掛けてやるのはどうなのかなという部分はありますが。
【司会】
では、来年はこの会場の大きさの倍は設けますので。引き続き開催してくれるということでよろしいですね。では皆さん拍手を。(会場拍手)
【司会】
長い時間ありがとうございました。では最後に中野社長からビデオがあるということですが。
【中野】
チーム目標について、監督会見のときに優勝を目指し、7位以内を目標としますと打ち合わせておりました。クラブとしては当然優勝を目指すべきだろうという声もいただきます。ただ我々としては新監督にどれだけのプレッシャーを与えて良いのか悩む部分もあります。ちなみになぜ7位以内という目標なのかというとJリーグのルールの中で7位以内が賞金圏内なんですよね。鈴木監督の下で1年間和をもって戦い続けるというところを期待して目標を設定しております。
言葉だけで揚げ足を取るのではなく、裏にある真意を汲んで欲しい。今まで5年間反町さんと組んでいて、これから未知の世界に入っていくわけです。今まで皆さんと築き上げてきた10年という歴史のなかで、ある意味監督だけが1年目の新人ということになるわけです。鈴木監督の下チーム一丸となって采配を振る中で、とりあえず全面バックアップしていきます。目標は数字の遊びではありせん。そのあたりは鈴木監督も理解してくれています。ぜひ1年間、一緒になって戦って行きますので、応援よろしくお願いします。(会場拍手)
じつは最後にお見せしようとバルセロナのプロモーションビデオを持ってまいりました。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、バルセロナにはサッカーだけでなく、バスケットやバレーなどいろんなチームをもっていて、お年寄りから子供さんまで一緒になって応援する文化があります。バルセロナが絶対というわけではありませんが、ここにいる皆さん、そしてもっと大勢のみなさんに支えられるチーム作りを一緒になってやらさせていただければと思っております。
(バルセロナプロモーションビデオ上映)
【中野】
まあ、こんなチームを目指して、こんなチームと戦って勝てるクラブを目指します。私も早いうちにそちら側(サポーター席)に座って意見を言う立場になりたいと思います。今日はたいへんありがとうございました。
-- 終了 --