【岡田実行委員会代表(以下、司会)】
(開会の挨拶、式次第の説明等)
この会は、サポーターとクラブが同じテーブルにつき、直接意見を交わす作業を通してお互いの情報を共有することによって、みんなでこのクラブをより良く発展させていこうという思いが詰まった会です。ですから、今日はその趣旨をご理解いただき、クラブを糾弾するとかではなく、建設的な意見を発言してくださるようお願いいたします。
(出席者紹介)

中野幸夫代表取締役社長(以下、社長)
このような会を開催していただくことは、非常にありがたいと思っています。岡田さんの趣旨説明にもありましたが、私どもと皆様とチームとが一緒になって、今年1年を過ごしていければいいな、と思っております。昨年、第1回目があり、いろいろな意見を頂戴しました。今回は2回目ですが、私どもからは今年にかける意気込みや改善点などをお話しさせていただき、皆様からはいろいろな意見を聴かせていただいて、お互いにアルビレックス新潟というチームを共有しながら一緒に過ごしていきたいと考え、役員、社員、警備を担当するセコムジャスティックさんと一緒に参加させていただきました。この3時間、忌憚のないご意見を頂戴したいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
(拍手)

司会
それでは、まず、第1部の「昨シーズンの総括及び今シーズンの目標について」「今シーズンの闘い方について」「補強及び監督続投について」のクラブ側の発表を一括でやっていきたいと思います。中野社長、お願いします。

社長
○出席者紹介
クラブ側の出席者を紹介いたします。田村常務は、総務、経理全般を担当しています。神田部長は、強化部長としてトップチームとシンガポールチームの強化を担当します。若杉部長は、育成統括部長として、ユース、ジュニアユース、レディースの育成全般を担当します。小山部長は、昨年は営業部長でしたが、これからどうやって財政を伸ばしていくかというテーマを担当する、新しい分野の企画担当部長をやっています。小林部長は事業部で、売店等を担当します。阿部課長は運営全般の担当です。また、後ろにいる山本部長は営業部長で営業を担当しています。よろしくお願いします。
それでは、式次第にありますことを含めて、全般的なことをご説明させていただきます。まず、皆さんにビデオを見ていただきたいと思います。

●Jリーグ百年構想について
(「Jリーグ百年構想」のプロモーションビデオを写す)

今ご覧いただいたのは、Jリーグが制作したJリーグのプロモーションビデオです。これを含めて、これから皆さんにお話しすることは、同じことを1月15日に全社員に話しています。また、2月5日にはグアムへ行って、選手、監督、チームスタッフに同じ話をしています。社員にもチームにも、ここにいらっしゃるサポーターの皆さんにも同じ話をして、お互いに共通の理解の中で過ごしていきたいと思い、同じ話をさせていただきます。
アルビレックス新潟は、Jリーグの傘下にあるクラブです。Jリーグ百年構想と「スポーツでもっと幸せな国へ」というテーマの下、今年は会社ができて12年目を迎えます。12というのはサポーターを意味する数字ですので、今年はサポーターと共に飛躍する年にしたいと考えています。「闘え!新潟」をスローガンに、今年1年を闘っていきたいと思います。
さて、皆さんにもご理解いただきたいのですが、私どもは、Jリーグの一員として、Jリーグの理念を新潟で実践していくことを念頭においております。そのJリーグの理念とは、3つあります。まず1つ目は「日本サッカーの水準向上及びサッカーの普及促進」、2つ目は「豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達への寄与」、3つ目は「国際社会における交流及び親善への貢献」ということです。この3つの理念からスタートして、私どもの全ての活動が成り立っているということをサポーターの皆さんにもご理解いただきたいと思います。
では、具体的に会社の状況を説明させていただきます。

● 入場者数について
(入場者数のグラフの説明をする)

2005年に約68万人となった入場者数を、昨年は約65万8千人と、3万人弱、年間の総入場者数を落としております。私どもとしては、昨年より総入場者数を落としてしまったことを謙虚に受けとめているところです。

●経営状況について
(収入と支出のグラフの説明をする)

アマチュア時代は赤字だったものをJリーグになってなんとかトントンにし、右肩上がりの成長を遂げてきているところです。昨年については、決算中ですが、約29億円の決算、2千万円くらいの黒字となりそうです。赤字ではないですが、黒字が大幅に増えている状況ではありません。これは、先ほどの入場者数からも読めますように、2006年の事業計画に比べ、入場料収入の見込み違いが大きな要因です。1999年から収入の中で支出をコントロールしてきましたが、今年はなんとか30億を超えた中で支出をコントロールしてやっていきたいと考えています。J1の平均が約29億円ですから、なんとか平均的な数字まで持ってくることができています。クラブ経営では、チームの構築が先に来る、まず先行投資的に選手、スタッフを決めるわけです。今年であれば4名の新加入の選手に、ある意味では昨年以上の移籍金を投入しましたが、収入は、入場料収入、スポンサーの獲得、と後からついてくるのです。支出は、チーム編成のところで、かなりの投入をしているのが2月の現状で、後から収入が入ってきて、最終的には12月までの収入を確定した上で赤字にならないように経営をするのですから、言わば先行投資をしているというのが現実なのです。

●成績について
(成績の表の説明をする)

このとおり、勝ち点的にはそれほど差がないのですが、結果的に14位というのは、決して満足できる順位ではありませんし、皆さんにも、当然、納得していただける数字ではありません。今年は「優勝を含めた7位以内」という目標を設定していますが、どれだけ優勝に近づけるかを追求していきたいと思っています。

●観戦者について
(観戦者の平均年齢・年齢分布・観戦頻度・平均同伴者数のグラフの説明をする)

このとおり、アルビレックスでは、年配の人も比較的多く、幅広い層の方に、グループ或いはご家族で観戦していただいています。こういったデータを基にして、試合の運営や皆様へのアピールを構築しています。ビッグスワンでの試合は、満杯の観客の中で、オレンジに染まった中で、熱狂的なサポーターの方々の応援をいただきながら試合に臨みたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

●アルビレッジについて

アルビレッジは、選手寮は作ったものの、まだまだ未開発の部分がありますので、長期的に考えていかなければならないと思っております。ユースやレディースやジュニアユースが練習し、また、多くのサポーターの皆様から練習を見においでいただくので、もっと憩える、楽しめる、きれいな場所に改善していかなければいけないと思っています。具体的には、小さな東屋ですが、休憩スペースができましたし、聖籠町の物産を販売する所を作ることを考えていますし、オレンジカフェの充実を含め、改善を考えております。

●社会貢献について

私たちには、「スポーツでもっと幸せな国へ」という大きなテーマの下、サッカーを通じて皆様と感動や夢を共有するという役割があります。そして、それを皆様方やホームタウンなど地域の方々から、社会貢献であると認めてもらえるようにしていきたいですし、今年も来年もその役割を継続していけると感じることによって、アルビレックス新潟を運営している幸せ感、充実感というものを感じます。この充実感を皆さんと一緒に共有していきたいのです。


●今年のスローガンについて

今年のスローガンについてお話しします。昨年の「新生、新潟に生きる」というのは、「地元密着のコンセプトを再認識する」という意味と、鈴木新監督を迎え、また、チームを積み上げてきて、少し若返らせたいという気持ちも含めまして、「新潟に生きる」というスローガンで闘ってきました。ですが、結果的に14位という順位だった中、1年間、1試合へのこだわり、勝ち点へのこだわりについて、皆さんを含め、いろいろな方々からご意見をいただきました。その中で、一番感じたのは、「もっと走れ、もっといい試合を見せろ、もっと闘え」という声で、非常に多く伝わってきました。ですから、ストレートに闘う年にしたい、選手も会社側も闘う姿勢で臨みたい、と考え「闘え!新潟」のスローガンにしました。

●チームの目標について

チームの目標ですが、闘いの世界ですので、「優勝」という2文字にこだわらないと私どもの価値観はない、と思っております。今年の目標は、「優勝を含め7位以内」としました。7位以内というのはリーグの入賞圏内という位置づけで、優勝を目指しますが、最低のノルマは7位以内だということです。そして、7位になるためには、勝ち点50が必要であろう、そのためには17勝が必要だろうと考えていますし、17勝を最低のノルマとしたい、と鈴木監督と約束いたしました。いずれの試合も負けるつもりはありませんが、いくつ負けるかは、やってみなければわかりません。ただ、17勝というところにはこだわりたいと思っております。J1は34試合、ホームは17試合です。ビッグスワンでは絶対に負けない、ということをチームに言い聞かせてあります。ただ、もちろんアウェーで負けていいということではなく、「気持ち的にはビッグスワンで負けない、17勝が最低のノルマだ」と言い聞かせて、この17勝からどこまで勝ち点を上積みしていけるかにこだわっていきたい、そういう意味だとご理解ください。

●社員との約束
(社員との約束の説明をする)

1つ目は嘘をつかない、つまり事実に基づいた判断をする。2つ目は言い訳をしない、つまり自分で限界を作らない。3つ目は人の悪口を言わない、つまり信頼関係を構築し、的確な情報伝達を意識しながら組織力を強化する。こういった意識で会社経営、クラブ運営をやっていきたいということで、私と社員で約束しました。そして、約束したことをスタッフ・選手の皆さんにもお話ししましたし、今、皆さんの前でも表明して、こういう姿勢でやっていきたいと考えております。

●アルビレックスグループについて
(アルビレックスグループ6団体の説明をする)

「数が増えてきて、よくわからなくなった」とか「サッカーを日本一にしてから他をやれ」という声もありますが、Jリーグの2つ目の理念である、サッカーだけでなくいろいろなスポーツで地域に貢献し、国民の心身の健全な発達に寄与する、というテーマを新潟で実践したいと考えています。サッカーだけでなく、バスケットあり、チアあり、ウインタースポーツあり、陸上あり、野球あり、というところで、2つ目のテーマを実践していきたいと思っております。ただ、誤解されている方もいらっしゃるようですが、6団体全て、独立採算であり、別会社になっていますので、バスケや野球の会社の経営状況は一切私どもの経営状況には反映されません。私どもは30億を超した数字を目標設定して、「株式会社アルビレックス新潟」という単独の会社として経営しております。たまたま、バスケットの会社の社長さんが同じ中野姓なので誤解される場合があるようですが、親戚でもありませんし、それぞれ別の会社を別の社長がやっております。下部組織として、ユース、ジュニアユースの他に、今、ジュニアのチームを構築しようという試みを始めていますが、L1に昇格したレディースのチームも含め、こういったチームを傘下にしながらサッカーの世界のトップを目指す会社であることをご理解ください。

●今年の6つの改善点について

まずは、当然、チーム強化をするということで、既に補強した他に、もう1名、外国籍選手の補強については、今、最終の詰めをやっています。今年の改善点の1つ目は、トップチームの強化ということです。それから、2つ目は下部組織の強化というテーマです。そして3つ目は、試合運営の改善で、開門時刻の変更、Nゲートの並び時間の短縮、セクターフェンスの開放の試み、ゲーム前イベントの改善と事前告知というところです。それから、売店の充実とアフターバーの試み、ホームページ・モバイルアルビレックス等の情報配信の充実、アルビレッジの美化とオレンジカフェの充実です。こういったところを改善点として、今、準備に入っております。

●試合運営の改善について

試合運営の改善についての具体的なところを最終決定事項ではありませんがお話ししますので、後ほど皆様からも意見を頂戴して、議論して決定したいと思っております。これまでNゲートは、3時間前に開門し、並びとの関係で、6時間前に抽選をやっておりますが、もっと時間を短縮できないかということで、抽選の時間を5時間前に短縮し、開門を2時間半前と変更してはどうかと考えております。ただ、そのときに、逆側のSゲートの開門も2時間半前では、セクターフェンスを開放した場合、Sゲートから入ってNゲートに来る人をどうするかという問題があります。いろいろな売店を回りたい、活動範囲を広げたいというご要望がある一方、Nゲートにいろいろな人が入ってきては困るというご意見もあり、どうしようかというところを検討しております。現在の私どもの方向性としましては、ナビスコカップ予選の3試合から、Sゲート(Eゲートとの境を指す)とEゲート(Nゲートとの境を指す)とNゲート(Wゲートとの境を指す)の所で、シーズンパスと有料入場者のみのセクターフェンスの開放を試みようかな、と考えております。これを開幕からやると、告知の問題、警備の問題があり、或いは予測できない問題が発生するかもしれないので、「抽選の時間を5時間前に短縮して、Nゲートの開門を2時間半前にし、シーズンパスと有料入場者に対し、3ケ所セクターフェンスの開放をする」ということを、カップ戦の3試合から試験的にやってみたいと考えております。それから、試合前のゲームイベントの改善と事前告知ということです。スポンサー様のおにぎりプレゼントなど、次回の企画を前の試合で事前に告知することを積極的にやっていきたいと思います。それが足を運ぶときの楽しみなど、プラスとなればいいと思っています。

●売店の充実とアフターバーの開設について

事業部が担当しますが、売店のさらなる充実とアフターバーの開設を考えています。帰る時間の差をつけることによって混雑の緩和となり、また、試合後の余韻を楽しむ時間を会場外の所で作れたらいいと考えています。

●情報配信の充実について

情報配信の充実ということで、ホームページを充実させ、モバイルでの、もっと細かい情報やリアルタイムの情報提供をしていきたいと考えています。トップだけでなく、ユース、レディースを含め、試合の情報だけでなく練習の状況など、チーム全体の活動の情報を充実させていきたいと考えています。

●アルビレッジの美化とオレンジカフェの充実について

アルビレッジの練習環境の美化、皆様方が楽しめる空間作り、オレンジカフェの充実を図りたいと考えています。
大きく分けてこの6つが今年の改善点ですが、トップチームのチーム作り、下部組織の充実の2つをベースに、皆様方と関係の深い所で改善できる所を改善したいと考えていますし、とにかく、闘う2007年にしたいと思っています。
皆さんのご意見やご要望を伺いながら、次に繋げさせていただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

神田強化部長(以下、神田)
現段階でのチーム強化としては、新加入の4名とシンガポールから帰った2名、合わせて6名の補強です。なぜ、この6名なのかをお話しします。反町監督から鈴木監督に変わり、チーム内の戦術や闘い方も大幅に変わっております。それによって、求められるものも大分変わっておりますので、質を高めていこう、ということが2007年の目的です。2005年の反町監督のときは、カウンターの攻撃と言われ、外国人で攻め、日本人で守る、という形が色濃く出ていたと思います。そのときの勝利数が11勝でした。2006年に鈴木監督になって、監督といろいろと話をしまして、今後クラブが強くなっていくときに、ポゼッションサッカーをしていこうという話を進めてきました。ポゼッションサッカーをしていくときには、ボールを繋げてサッカーをしていくわけなので、ボール保持率を高くしていきましょう、守るにしても攻めるにしても個人の質を高めていきましょう、1対1の強い選手を作っていきましょう、と強化を進めてきました。そして、2006年の戦力を考え、まず守備のところを見ていきました。失点の改善が必要だろう、サイドの弱さも課題だろう、センターバックの高さも必要だろう、最終ラインからボールを回していくということでビルドアップの精度が高い選手も必要だろうし、1対1に強い選手も必要だというところでポイントを絞りました。また、攻撃においては、決定力が必要だろうし、ボールの保持率の改善ということで、パス交換に高い能力も必要だ、これらのことを考えて、補強のポイントを絞っていきました。そして、サイド、センターバック、1対1に強い選手、ゴールゲッター、ボールを奪われないテクニック、ということで、今回の4人となりました。また、シンガポールから戻ってきた2名は、2005年の加入で修行から戻ってきた選手ですから、力はわかっています。全体の質を高める、層を厚くする、変動を少なくする、つまり、鈴木監督が進めてきた2006年のサッカーを基に、そのレギュラープラスアルファに絞った補強としました。
あと1人、ブラジル人の加入を予定しています。なぜ遅れているのかと気にされている方がいらっしゃいますが、日本人の補強を先に進めたからです。ブラジル人を中心としたチーム作りよりも、日本人の方を中心として考え、日本人の質を高めていき、ブラジル人は助っ人ですので、そこにブラジル人が入ってきて良いアクセントをつける、このように考えております。日本人の補強は終わりましたので、今度はここにブラジル人が入ってくる、ということです。補強については以上です。

若杉育成統括部長(以下、若杉)
レディース、ユース、ジュニアユースの今後の方向性をお話しします。時間がたっぷりあれば、育成のコンセプトについてもお見せできるのですが、今日は、重要課題を簡単にまとめたものを後ほどパワーポイントで見ていただいて、全体的な認識をお話ししたいと思います。
レディースの補強は、新加入選手が5名います。山本、詫間(たくま)、輿山(あたえやま)、波佐谷(はさたに)、塩屋(えんや)の5名です。この他に、もう1人、L1の選手にチャレンジしているところです。
ユースでは、年代別の日本代表に呼ばれたり、呼ばれることが予想される、有望な選手が出てきています。新3年では古寺、大野、長谷部、新2年では酒井、磯本、新1年では、奥山、渋谷、ゴールキーパーの斎藤といった選手です。ジュニアユースでは、新中3では中村樹、田中、渡辺、新中2では早川、石井といった有望な選手がいます。
育成では、これからお見せするような資料を6ヶ月単位で新しくしていき、選手やスタッフに伝えています。

(育成の方針の説明・・・非公開の内部資料のため省略)

司会
それでは、質疑応答に入ります。第2部で質疑応答の時間をとってありますので、それ以外の件、強化に関しての質問はありませんか。

発言者
ユースに優秀な選手がだんだん集まってきているということと、育成のコンセプトは聞きましたが、課題はお聞きしておりません。現状の新潟県のサッカーの指導は、課題だらけだと実感しています。選手のレベルは年々上がってきているとは思いますが、現状のユースの課題をお聞かせください。

若杉
速い筋肉を持っている選手がなかなかいない、とうことと、1対1の闘い、闘うという意識が新潟の子は希薄かなと思います。ただ、それは全国共通の課題でもあり、そういうことをどう育てていくのかということも課題です。施設が整って、ユースができて、少しずつ伸びてはいますが、これからトップチームに行くためには、まだまだ個の資質とその伸ばし方が課題です。

発言者
アルビレッジが整備されて練習を見学できるようになりましたが、新潟では、年配の人等、いろいろな人がサポーターにいるので、練習を見に来たお年寄りのために、椅子をつけてもらいたいと思います。

社長
お年寄りへの配慮はもちろん必要だと思っていますし、練習見学のときというより、休めるためのベンチを増やしております。ですが、練習を見るための設定にはなっておりません。ピッチの脇に椅子をというお話ですと、ピッチ脇では限られた空間だということと、大勢の方がいらっしゃるので、同じ見学者の中で座れる方と座れない方が出てくる、その整合性ということも考えなければいけませんので、それでもそこにあった方がいいのかを含めて、よく検討していきたいと思います。

発言者
敬老の日に試合を見に来るお年寄りや、こどもの日に試合を見に来る子供はチケットを半額にしてはいかがでしょうか。
社長
若い人がお年寄の心配をしてくださるのは、とてもありがたく素晴らしいことだと思います。いろいろな人が見に来やすいようにする、というのは永遠のテーマだと思っていますので、検討したいと思います。

司会
私からもお聞きしたいのですが、先日の青島健太さんのインタビュー番組の中で、「インフラの整備、若手の育成、メディカルスタッフの充実がようやく整ってきて、これから花を開かせるところにある」とおっしゃいました。また、先ほど、「優勝を含めた7位以内、勝ち点50」がノルマだとおっしゃいましたが、もし、ノルマを達成できなかったら、どうするお考えですか。

社長
「そのとき考えます」というのが正直な的確な答えです。目標を立ててやっていかないとメリハリがないので、当然目標に向かって努力していくわけですが、目標に行かなかったとき、そこで「どうするんだ」となります。ですが、そのときになって、それ以上のいい案とか代替案が出て的確に対処できるのか、ということがありますので、今から達成できなかったときのことを考えるより、まずはそこへ行くことに専念したいと考えています。

発言者
「5年で優勝」という目標の中の、今はどのポジションにいるのでしょうか。

司会
昨年のカンファレンスで、「J1昇格して5年で優勝」という目標について、社長からお話をいただきました。今年はその4年目です。ですから、先ほどの私の質問も、4年目に来て、仮に、にっちもさっちも行かない状態になって、例えば監督がこれでは駄目だという状態になったときに、5年目は、いきなり監督を変えてタイトルを狙いに行くのですか?ということなのです。

発言者
そういった話も含めて、5年で優勝の目標の中での現在のポジションの認識をお聞きしたいのが1点と、財政規模拡大のためには、グッズの売り上げも重要だと思いますので、日常でも着られるものなど、グッズの企画をもっとよく考え、充実させてほしいと思います。

社長
J1昇格後5年で優勝という目標の今年は4年目です。タイトルというのは、リーグのタイトルが一番価値があるとは思っていますが、あと、カップ戦、天皇杯と3つあります。その中で1つでも、という意識でスタートしております。こういう世界ですから、「優勝を目指します」と言い続けるべきであると思っていますし、こだわっていきたいと思います。3つのタイトルの中で、どれか1つ、日本一を5年以内に達成したい、ということです。もちろん、選手は、リーグ戦、カップ戦、天皇杯と、どの試合も本気で闘っていくのですから、どれがいいとかいうことではなく、3つの中のどれか1つでもタイトルを5年以内に、と意識してやっていきます。
それから、グッズについてですが、金額だけの目標設定ではなく、当然、中身の充実を考えて、キャラクターの開発、サブブランドの開発、地域物産のインフォーメーションにも力を入れたいと思っています。地域のアイデンティティーの創設ということで、いろいろな所からお声がけをいただいておりますし、県内外から来られるサポーターの方々の要求や新潟のアピールなど、幅広いテーマを持っておりますが、ビッグスワンをベースにもっと充実したものの発信と、キャラクターの開発、サブブランドの開発、この3つにテーマを絞って、今年また充実感を出していきたいと考えております。

司会
それでは、ここで1部を終わりまして、休憩に入ります。

(10分休憩)

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司会
それでは2部を開始したいと思います。事前に行いましたアンケートに基づき、質疑応答という形で進めてまいりたいと思います。ではまず昨年の話し合った内容の検証をします。まずは喫煙の問題に関して。一度クラブの方から報告は受けておりますが、現状維持ということです。その推移をもう一度、できれば報告いただければと思います。

社長
この喫煙の問題につきましては、大きく分けて2つの問題があるんじゃないかなと思います。1つは、今、喫煙所を設けておりますが、喫煙所のあり方自体の問題。分煙という形でもっと明確にたばこを喫われる方とそうではない方との場所を変えた方がいいんじゃないかというご意見。もう1つは喫煙所のマナーというよりは、コンコース全体の歩きたばこであったりとか、喫ってはいけない所で喫っている問題の対応。この2つのテーマがあるんじゃないかと認識しております。
第1点目の喫煙所の位置の問題。もっと明確に場所を区切った対応がとれないかという協議もしたんですが、風の問題だとか、あるいはコンコースはスタジアムの中ではあるんですが、屋外的なスペースという形で、例えば駅のホームのような囲いを作って喫煙場所を分けるという施設に関わってくる事については、そこまではするには難しいとの施設側の回答でございます。そこで下の方へ持って行ったらどうかとか考えてみたんですけれども、今のところ、明確な打開策にはこぎつけていないという状況です。
結論として今年もこれまでの形で運営していきたいと思っています。ただ、喫ってはいけない所への注意やマナーの改善につきましては、立て看板等で喫ってはいけないという注意的な促しの表現をもっと充実させて、警備の方の協力の中で注意をもっと促していきたいというところは、強化していきたいと考えております。

司会
ありがとうございました。
これは我々のマナーの問題も多いわけで、特に私も喫うんですが、たばこの箱を見せながら「私も喫いますけど、ここは喫煙場所じゃないんで、向こうへ行って喫いませんか?」という声の掛け方をすると、たいがいの方はやめていただける場合が多いです。その辺は我々サポーターの側も注意しながら、今シーズンは去年と同じように喫煙するということになりましたので、よろしくお願いします。そして、去年反響が大きかった「初心者のためのサッカー講座」ですけども、これはどのような進捗状況ですか?

社長
これは意見をお伺いいしておきながら具体的に開催しなかったという事実があります。ぜひ今年は実施したいと思います。ただどういう要求なのかという、例えばルール的なこと、オフサイドがどういう意味なのかとか。初心者相手と申しましても、どういうレベルなのかというところも非常に幅が広い。サッカーの見方というのは、いろんな見方があるかと思いますが、初心者という位置付けを含めて、みなさまに問いかけるというよりは、私どもなりにそれを試みとして解決して、いつ何どきどこでと具体的にシーズン中に実施していきたいと思います。試合の当日なのか、試合日以外なのかというと、試合当日でないとなかなか時間を取ったり、わざわざご足労いただくとかも難しいと思いますが、育成、普及で担当部署がありますので、その中で明確に何回、いつどこで、どういう内容でということでぜひ実施したいと思います。それはお約束します。その中でご要望がございましたらお伺いして、次の展開につなげていくような形で現実感を持たせていただければと思っております。

司会
もうひとつ、みなさんがよく言われるのは「パルちゃんはかわいいのに…」という意見なんですが、マスコットの関係の話です。マスコットに芸がなさすぎると。それは非常に試合前のイベントにもつながってくることだと思うんですが、その辺はどうなんでしょうか?

社長
アルビ君とスワンちゃんという2つのマスコットを持っているわけですが、今年新しく2人にファミリーということで新しく子どもが誕生するシナリオを作っております。もうしばらくお待ち下さい。もうすぐ卵が生まれる予定です。

司会
今、社長からシナリオと言う言葉が出ましたけども、先日私が見つけた本にイングランドのマスコットを集めた本が1冊出てるんですね。それを読んでいたときに、ウチのアルビ君はいわゆる「物語」がないですよね。ただポンと出てきたみたいな。さっき社長が「シナリオ」と言われたんですけども、ぜひ物語性をマスコットに持たせてあげて、長年可愛がっていただけるようなキャラクターとして定着させていただければと思いますが。よろしくお願いします。

発言
昨日、選手激励会の方に来させてもらったんですが、2007年度の選手激励会に登場してくるマスコットが、去年のユニフォームを着ているというのは、ちょっと失礼ではないかと思うのですが。

社長
気配りが足りないと思います。申し訳ございません。

司会
他にはいらっしゃいますか?

発言
去年、マスコットの件で発言させていただいた者です。去年見させていただいて、ぶっちゃけイマイチだなと思っておりますが、Jリーグのクラブでも、特にビッグクラブはそうなんですが、マスコットの中に入る人にプロのパフォーマーを雇っていると伺っております。そういう工夫はできませんでしょうか?そういったことで余計に予算を費やすというのはもったいないというのであれば、そういう部分にはお金はかけないんだなと理解をいたします。

社長
そうですね。まずひとつ、今の2つの着ぐるみが非常に動き辛いので、誰が入ってもたぶん踊れないんじゃないかという欠点を感じつつも、といってすぐ全部変えるのもイメージが…とか、どこかでそういうところの改善も含めて対応を考えて行きたいと思います。プロが入ってもたぶん踊れないんじゃないかという課題も含めて、前向きに検討していきたいと思います。

司会
(マスコットの)息子に期待ということですね。

社長
息子も動けるかどうか(笑)。それも十分配慮して。息子は動けるけど親が動けないというのもいかがかと。白鳥自体がスリムにするとアヒルになったりとか、表現し辛い部分があるんですけども、チームの基本的なコンセプトを積み重ねてきたので、動き、パフォーマンスも課題として受け止めて行きたいと思います。

司会
さて、それと昨年出たのが聖籠のグラウンド。これが非常に固くて、その改修について話があったんですけれども、そちらの改修の方は終わってますでしょうか?

社長
特にA面ピッチ、一番左側になりますが、下の方の土がだんだんと締まってきて非常に固いということが昨年、一昨年から言われております。それで、今の私どもの自主管理からプロの業者に全面委託した中では改良に2年かかると言われてます。溝を掘って新しく砂を入れて徐々に固さを改善していく方法と、全部剥いで一挙に改修する方法と2つ提案されたんですが、AとB、今はCとDピッチも使いつつあるんですが、少しずつ砂を混ぜて柔らかくする方法を取りまして昨年1年間継続的にやって、また今年も継続的にやって徐々に改善されている状況ということでご理解いただきたいと思います。

クラブ側
補足ですが、2005年のときに固くて足の裏が痛くなる選手が3名ほどいました。それは全ての選手ではなくて、3名ほどだったということで、それを受けて改修をしています。昨年は少し固いけれども足の裏が痛くなった選手は1人もいないです。ただ、BコートとAコートを比べると、やはりまだまだ固さがあるので、少し改善してくれということで継続的に改善しています。グラウンドが固いからケガにつながっているということは昨年はありません。その前の年もそれがケガにつながったということはないんですけども、足の裏が痛くなったということは事実あったということでご了解いただきたいと思います。

司会
それに関連してみなさんの意見が多かったのが雨天練習場、それと照明です。そちらの方の計画はいかがでしょうか?

社長
雨天練習場、ほしいですね。しかし、体育館的なものの建設となると、数億というところがたぶんかかると思っております。今、現在、正直そこまでの計画はありません。まず優先的には選手寮、次にはユースの寮、(雨天練習場は)その次の段階かなと順序で考えております。それからナイター照明ですか。

司会
神田部長、ほしくないですか?

神田部長
ほしいです(笑)。

司会
動きが出てから、ということになりますかね。

社長
億単位の投資をどんどんできればいいんですがね。照明施設については夏場に要望が強いのと、日が短くなったときの11月くらいのときの要望が多いわけです。間通してということではなくて、時期的な要望がチームから毎年上がってくるわけです。

司会
昨年の案件の検証という形で協議しましたが、質問があったらどうぞ。

発言者
喫煙の件は2007年度の現状のままということなんですよね。セクターフェンスが開放の方向だということなんですが、現在の喫煙所はそのフェンスぎりぎりのところにあります。開放するとなったら、その喫煙所を通って別のコンコースへ行かなくちゃいけないのですが、そのあたりをどうお考えでしょうか。

社長
そうですね、開放の問題と喫煙所の問題はまだ整合性を合わせていませんので、喫煙所の位置の検証も含めて、開幕までにどこが適当なのか再度見直しをしたいと思います。

発言者
喫煙所を通らないで他のコンコースへ行けるということでよろしいんでしょうか?

社長
セクターフェンスの開放をどういう風に考えているかと思いますと、4つ全部開けることは考えていません。3ヶ所開ける予定でいるんですけども、SとWの間はアウェーのサポーターさんの位置がくる関係で、ここは開けない予定でおります。SとE、EとN、NとWの3ヶ所を開けたいと思っております。当然、今の喫煙所がこういったセクターフェンスの脇近くにあるんですよね。ですから、この外側のところが開くわけですけれども、セクターフェンスと喫煙所が近いということをご指適なんだと思いますが、ここを開放するということ、ここでのサポーター・観客の方の誘導的な集中度がどうなるかということと、喫煙所の位置関係を検証して数を減らすのか、別のところに移すのか、そういう流れも含めて検証してみたいと思います。そこで問題があったら、またご指適いただければと思います。

発言者
先ほどの話でもあったと思うんですけれども、喫煙所を外にするということは考えていないということでよろしいでしょうか?

社長
今の段階では。

司会
先ほどマスコットの件で手を挙げていらっしゃった方がいましたが、よろしいですか?

発言者
先ほど、子どもが生まれるという話があったんですけども、せっかく子どもができるということはですね、プロ野球の楽天に非公認のキャラクター「カラスコ」っていうのがいるんです。あれくらい面白い破天荒な行動を取ってくれるような、ちょっとダーティーな感じのキャラクターも、できれば1羽といわず2羽くらいで、いい子と悪い子みたいな感じでできたらいいなと思うんですが。

司会
社長、ご存じですか、カラスコ。

社長
すみません、知りませんでした。

司会
あとでお教えしておきます(笑)。要は悪役のキャラクターを作って対立させろと。

発言者
マスコットのことで、先ほど着ぐるみが動き辛いということでご返事いただいたんですけれども、マスコットの中にも動き辛い代名詞のようなグランパス君がいて、そのキャラクターが立っていると思うんですが、そのグランパス君のジュニアが昨シーズン衣替えを大幅にしまして、すごく動きやすい代わりにちょっとグランパス君らしさを失ったようなことがあったんですけれども、動きやすさとキャラクターとどう帳尻を合わせるかを知りたいんですけれど。

社長
見た目と動きやすさ、どっちを取るかということだと思いますんで整合性を合わせられればなと思っておりますが、今のアルビ君とスワンちゃんの体のぽってりとした形を取ったらどうなるのかな、顔だけでアルビ君とスワンちゃんを表現できるかなという課題もあります。それは知恵を絞りたいと思います。

発言者
マスコットはピッチの周りは歩いているんですが、客席やスタジアムの外を歩いてなかったりして、マスコット好きとしては写真撮影を一緒にしたいという願いがあるんですが、なかなかできなません。アウェーのチームに行くとお出迎えという形で入るときと出るときに写真撮影とかさせてくれたり、握手とかさせてくれる機会があるんですが、どうも新潟のアルビ君、スワンちゃんはサポーターの隣に来るのがイヤらしくて、なかなかそういう機会がない。今シーズンはそういう機会を増やしていただきたいと思います。よろしくお願いします。

社長
ぜひ実行してきいたいと思いますし、子どもも複数という設定で考えてますので、全体的な数が増えますので、それも対応はしやすくなるんじゃないかなと思っております。

司会
ありがとうございました。
それでは秋春開催ということに移らせていただきますが、これはアンケートの5番に書いてあるんですが、私たちカンファレンス実行委員会としては秋春開催なんてとんでもないと、反対の立場だったんです。最初から。冗談じゃないと。これだけ暖冬で天気がいいとやってもいいかなとも思いますけど(笑)、確かにそういう発想で関東の方が言ってきてるんだと思いますが、このアンケートの結果「観戦すると思う」というこの中には、「秋春開催は反対なんだ。だけど試合が組まれたら俺はサポーターとして行く」という人たちが多分に含まれているということをご理解いただいた上で、討議を進めていきたいんですが、当然社長、秋春開催はクラブとしては反対ですよね?

社長
これはですね、先ほどの日本地図でのクラブの位置付けがあったんですけども、寒冷地帯といわれるところは、おそらく札幌、山形、仙台、新潟くらいじゃないかなと思います。今後、秋田とか色々なところが出てくるかどうか分かりませんし、北信越からも出るかもしれませんけども、今の流れとしましては、ワールドスタンダードの中で選手の移籍がしやすい、あるいは国際レベルに持って行くためのマッチメイクとか、世界の中での日本のJリーグの位置付けというところでシーズンを合わせた方がトータル的な利益があるんじゃないかという議論から出てきているわけです。ただ、日本国内の私どものようなチームとかを考えたとき、どうかなと。試合ができるできないというよりも、この時期の練習場の確保、選手のコンディションの維持も含めてですが、非常に今のスタイルを変えるのは新潟的にはリスクが大きいんじゃないかと思っています。ですから私どもとして現状は反対し続けていきたいと思っています。ただ、今、ヨーロッパの中では逆に今のシーズンの変更が取り沙汰されておりますので、その辺の流れとも連動して行くんではないかなと思っていますが。実はこの問題、Jリーグの中では正直はっきりとは検討されてません。たまたま某誰だれが言ったとか、たまたま某日本代表監督がどうだとかいう情報が流れてはいますが、Jリーグの実行委員会や理事会の中では、いつ何どきシーズンを変えるというようなの議題が明確に出ているわけではないのです。

司会
クラブ側としては反対、リーグの方でもまだ議題としては上がっていないというところでよろしいでしょうか。
この秋春開催なんですが、みなさん賛成の方いらっしゃいますか。(挙手なし)いらっしゃいませんね。もしもJリーグの方でそのような議題が上がったときには、私たちの顔を思い浮かべていただきたいと思いますが、社長。徹底的に反対していただけるということでよろしいでしょうか。

社長
はい。あともうひとつ。そういう力が働いているかどうかというと、天皇杯の位置付けがあります。シーズンが終わって、また選手の去就の発表があった後、天皇杯に向けてモチベーションを上げるのが現状スケジュールでは難しい要因でもあるんですね。天皇杯取り組みの視点をレベルアップするためにもという配慮も中にはあるかもしれません。だとすればちょっと私ども的には先ほど申しました理由でちょっと受け入れ難い案件なのかなという風に考えております。

司会
先ほどのアンケートを見ていただいても分かる通りですが、秋春になったら心意気のある方が観戦するよと言ってらっしゃっても45.7%、半分いらっしゃらないわけですよね。ウチのチームで半分観客が減ったら完全に死活問題だと思うんですよ。ですから、その辺をよく踏まえて社長には頑張っていただきたいなと思いますが。

社長
昨年の開幕、ホーム開幕2試合が非常に寒かったことをみなさんもご記憶かと思いますが、そのときのデータで、シーズンパス約2万席をお持ちの方のうち、5000名の方がホーム開幕で来られませんでした。ホーム開幕2試合目もやはり5000名の方が…。ですから先ほどのデータ的にも結構ご年配の方とかファミリーの方とかの層が多い中で、やはり0℃とか1℃とか2℃とかに近い日中の気温の中でテレビ放送があると、今日はしんどいからテレビを見ようかという方が事実5000人いた。やはり私どもの置かれている新潟という気候風土から見ると、観戦的にもちょっと厳しいのかなと考えております。

司会
ここで「観客が減った」という話に来ましたけれども、先ほどあった観客が減った話、質問がございましたが、もう一度よろしいですか。

発言者
一時期68万人入っていたところから3万人減になったということで、その原因をクラブ側としてはどう考えていらっしゃるかということを聞かせて下さい。

社長
その件につきましては、一つの要因ではないと思っております。複数の要因だと。一概に解決できるかどうか分かりませんが、やはりチームの勝ちに対するこだわり、あるいは大差で負けたとか、いろんな意味でのみなさんからの評価がそういう現象につながっているのではないかと、謙虚に考えております。それともう一つは、今年の現象なんですけどもNゲートのシーズンパスの方が2000名減っております。先ほど申しましたように、6時間前の抽選で3時間前にゲートが開くために6時間そこにいなければいけないとか、あるいは色々なお声があるわけですけれども、せっかく並んだんだけれども割り込みがあるとか、あるいは場所取りの問題とか、色々な不満、ご意見を頂戴しております。
私どもとして運営的に改善できるところは何だろうということを今、一生懸命検証しています。抽選開始を試合6時間ではなく5時間にしたりとか、開門時間を3時間前ではなく2時間半前にするとか、そういった具体的な試みを今年実践していきたい。先ほど申しましたように今度はSゲートが2時間前なのでそっちから来れないかとか、セクターフェンスは何時まで閉めておいて何時から開放しようかとか、具体的なお客様の流れを検証しながら少しでも快適で安全なというテーマの中で改善したいというところです。総体的にはもっと楽しめる環境、もっとアグレッシブな試合、全てにこだわっていかなければいけない。現実に4万人の方が来て下さっているわけで、コア層のみなさまのようなサポーターの方がどんどん増えていくためには、チームとして会社として何をしていかなくちゃいけないかということを真剣に考えていきたいと思っていますし、そのためにできることを一つ一つ改善していきたい。
ただ、試合でございますから勝てばお客様が来るかどうか、じゃあ負けたらどうか、引き分けではどうか。闘いですから勝ちにこだわっていかなければ解決しないだろうというところで、チーム作りでも「勝てるチーム」目指して努力しているところであります。基本的にはプロの興行の世界でございますから、みなさま方から飽きられないための会社の努力、チームの努力は必要です。マスコットにしてもそうですし、売店の品揃え一つにしてもそうです。あるいは、ここにいらっしゃる方の、ともすれば時間、金銭の問題、上越や長岡から来る人の駐車場の確保の優先権だとか、あるいは高速料金の通勤時間帯の減額のようなことができないかといった交渉もやっていきたいと思いますし、シャトルバスのインフォメーションだとか、とにかく打てる手を会社側としてどんどん打っていきたいと思っていますので、みなさまからの要望をもっともっと寄せていただいて、1人でも多くの方が「一緒に行こうよ」という声をかけやすいような環境を作っていきたいと思います。その意味でももっと明確に楽しい環境作り、試合でのこだわり、それから今の条件に満足することなく、改善できる点というのはどういう点なんだろうと。今日もセコム・ジャスティックさんにおいでいただいておりますけれども、警備のあり方にしても、しかめ面で怖くて注意しているんじゃなくて、笑顔で警備したらどうか、気持ち悪がられるかなということも正直真剣に検証しているわけですけども、そういうことを含めて、楽しく安全なスタジアム作りというものを真摯に考えていきたいと考えております。

司会
社長が今言われましたけれども、観客が減ったというのは我々サポーターも危機感を持っています。社長が言われた通り一つ一つ上げていって、一つ一つ潰していくしかないと思うんですね。我々としてもみんなを誘ってという意見で書かれてきた人がいらっしゃいます。観客を何とか増やそうよということでご発言願えますか。

発言者
今お話がありました通り、クラブの方もサポーターの方も観客が減ったことについて、これが原因じゃないかあれが原因じゃないかということで、みなさん考えています。今まで来たことがない人、ほんの1回や2回だけしか来たことがない人を、もう一度我々サポーターが誘ってスタジアムへ行こうよと、スタジアムにしかない面白さ、興奮、感動というものがあるんだということを今一度サポーターのみなさんが取り組んでもいいじゃないかと思っております。新潟の陸上競技場でやっていたときとか、ビッグスワンでやり始めたばかりの頃ですね、周りはまだサッカーファンが多くなかった頃に、みなさんそういった方の手を引っ張ってですね、スタジアムへ一緒に行こうよということで誘ったりしてきたと思うんですけども、人がたくさん入るのが当たり前になって、どうもそういった今までやっていたことがちょっと最近はどうなのかなと感ずる部分があります。今一度周りにいる方で、スタジアムに来たことがない人、何年か前に1回か2回初体験で来て、それっきりだという人をサポーターのみなさんで手を引っ張って一緒に行こうよという動きがあってもいいと思います。

司会
これはクラブではなくて我々サポーター、ここにいる100人に対しての提案ですよね。社長も言われたように我々もどんどん誘っていきたいと思うんですが、その際にこのように感じている方もいらっしゃいました。お願いします

発言者
今ほど発言された方と同じで、私も色々な人にちょっと行ってみないかと声をかけますと、「行ってみたいと以前から思っていたけれど、寒いから行きたくない」だとか「他に面白いことがあるから行かない」だとか、「いくらだっけ?」というと、たいてい「映画と変わらないなら映画に行こうかな」とか、そういう風に言われてしまうことも多いんですね。ですので、私たちサポーターがひとりひとり声をかけることでは限界がありますので、クラブの方に私が2つ検討していただきたいなと思っていることがあります。1つは、先ほど社長が色々おっしゃっていた「楽しみを作る」ということで、例えば新潟はラーメンがおいしいということで有名だと思うんですけど、人気のラーメン店にビッグスワン限定メニューを出してもらうですとか、先ほどから何度かお話が出てますマスコットに頑張ってもらうですとか、そういう点で何かやっていただけたらなと思っています。あともう1点なんですが、先ほどアルビレックスグループということで、野球ですとかバスケット、独立採算制だというお話があったんですが、例えばサッカーの開催日にバスケットも開催している日もあると思うんです。サッカーのあとにバスケットにそのまま行けるような時間に設定していただいて、サッカーの半券を持っていけばバスケットは3割引ですとか半額になるとか、そういった試みはできないでしょうか。私が実際バスケットですとか野球も行ってみたいなとは思うんですが、サッカーと両方、例えばシーズンパスを持つというのは金銭的にも大きくなってしまいますので、どちらかを控えているという方も中にはいらっしゃると思います。共通チケットを出すとか、そういうところも考えていただけたらなと思います。

社長
最後の点につきましては、バスケットと私どもではシーズンがちょっと違っていて、バスケットは今最盛期です。ぜひ検討したいと思います。スタート当初はやったんですけども、何か私どもの怠慢で、ちょっとその辺がなくなって、現状は動いていないですね。2009年にここに野球場ができたときに、試合が重ならないようにということは意識してますし、逆にそういうような形で両方見られるという風なことも含めて、バスケットさん、野球さんの状況を踏まえて、前向きに検討していきたいと思います。大変貴重なご意見ありがとうございます。

司会
それなら、シーズンパスをお持ちの方は、新規の人を2人まで連れてきていいよ、タダにするよというのはどうですか。

社長
シーズンパスを持っていて後援会に入っている方から、シーズンパスを持っているんだけれど会員の招待券はどう使うんだということを良く言われます。ぜひ後援会にお入りいただいて、シーズンパスを持っていただいて、観戦チケットを友達をお呼びいただくのに使っていただくということが一番我々にとってはありがたいのかなという気がいたしま。正直言いまして、4万人が全部有料ではないことが、みなさまも含めてよくお分かりかと思います。私どもは戦略的に4万人のうち半分の方がシーズンパスです。残りの2万人のうちの大半の方が、何らかの金銭関係にかかわってくるわけですけど、最後の2割くらいのところを席を空けておくよりは、まだ見たことがない人、ビッグスワンにお越しになったことがない人をいかにスタジアムでサッカーを見てもらうか、アルビレックスを体験してもらうかということで、色々な形でご案内しているわけです。その辺は継続的にやっていきたいと思います。私どもは積極的にまだ見たことがない人をお誘いするというのは継続的にやっていきたいと思いますが、やはり財力アップ、あるいは強化費の捻出ということになったときに、少しでもみなさま方からご浄財をご提供いただく整合性も仕組みも作っていかなければならない義務感もあるのかなと思っています。

司会
無料招待券はまだ使われていますよね?

社長
はい。実施しております。

司会
その辺でちょっと、こんな配り方もいいんじゃないかなというご意見があります。

発言者
特に無料にこだわっているわけではなかったんですが、町内の子ども会の観戦ツアーというものを計画していただけないかなということをアンケートに書きました。と言いますのは、新潟市の各町内には子ども会が構成されておりまして、役員になりますとサントピアワールドへ連れていったり、あるいはボウリング大会を開いたりして、色々な行事に苦慮してます。今の時代ですので、山や海に連れて行ったりということは恐ろしくてできませんので、本当に行事の選択肢に困っているという話を聞いたことがあります。中には子ども会の予算でお菓子を買って配っておしまいというようなところもあると聞いておりますので、その人たちをターゲットにしたような観戦ツアーが組めないかなということなんです。で、新潟市の子どもですと、1回や2回、親に連れられて当然見に来ていると思いますけれども、親が逆立ちしてもできないようなオプションが受けられれば、例えばピッチサイドまで降りることができたり、あるいはそのときに出なかった選手と写真会ができたり、というようなオプションがつけられれば、取り組む町内会が出てくるような気がいたしますので、そんなことも考えていただければなあと思いました。

社長
非常にいい案でございます。お越しのみなさまと共通な意識としましては、とにかくもっとたくさんの人に興味を持ってもらいたいし、もっと大勢の人にお越しいただきたいということですね。ご覧になったことがない方をどうやってスタジアムに来てもらうかということは、後援会さんの協力もいただいて積極的にやっておりますのでどうぞ遠慮なく今のような町内会のお話だとか、例えば老人クラブの中で一緒に集まってサッカーを見に行こうという企画をなんとか実現できないだろうかとか、各種団体の色々な組織の中でお話をいただくことは非常にありがたいことです。お仲間を増やすというご意見は積極的にお伺いしたいと思いますので、どんどんお話をいただいて、後援会さんの事業として取り組むというような方向性の中で実施させていただければなと感じております。色々な意見を下さい。お願いします。

司会
招待券についてもそうですし、今これから話が出るんで、後援会に関して。ちょっと意見されていた方。お願いします。

発言者
アシストプレスなんかを見ますと、後援会各支部で選手を交えた交流会等をやっていますよね。でも私が所属しているところは1回もやっていないということもありますので、何かの機会につけて後援会での行事をやっていただきたいと。それも後援会員のみということじゃなくて、起爆剤といいますか、それで新しい人も呼べるような会にしていただければということで、ぜひ後援会とタイアップしてできればと思います。

司会
はい。そのあたりは阿部さん、後援会の方によく報告しておいて下さい。あと、要は、そうやって誘ってきても昔と違ってスタジアムで試合までのワクワク感がない、と感じています。はっきり言わせてもらいますと、試合前の太鼓(などのパフォーマンス)はもういいよと。そういう意見が多いんですね。その辺の意見をお願いします。

発言者
去年1年間、ホームの試合をずっと見せていただきました。試合前割と早く行っているんですよ。そこで何を見て楽しかったかと言いますと、前座試合というか、小さい子たちがワーッとサッカーをやってるのを見てると、知り合いの子でもないんですけども、とても楽しくて、メインのサッカーの試合が始まるまでに、凄い気持ちが高揚するんです。で、逆に、○○太鼓だったりとか、ウェディングとか。特にこの前のセレッソ大阪戦のホームゲームはチーム状態もあまりよろしくない頃で、結構切羽詰ってた感があるんですけども、その時期にウェディングイベントがちょっと押してしまいまして、ずるずるイベントが遅れ、選手が練習している横でチアの方が踊っている。見てる方もちょっとハラハラしまして、選手もたぶん落ち着かないだろうなということが凄くありました。そろそろ太鼓イベントとかちょっと考え直していただいて、シーズン後半戦に入ったら、もう少しサッカーに集中できるような何かイベントがほしいと思うんです。ちょっと考えたんですけども、オーロラビジョン、ありますよね。あのオーロラビジョンのところに選手と監督から直接メッセージをもらえるような機会があったらうれしいと思います。例えば、前の試合でその選手がどういう気持ちで戦ったのかとか、その当日の試合にかける意気込みであるとか、そういったことを直接選手の言葉でサポーターに伝えていただけるような機会があったらうれしいと思います。激励会に出た方とかはよく分かると思うんですけれど、選手がどうしゃべるのか、どういう声を出すのかというのは、記事になってしまうと、もう文字だけしか分かりませんよね。直に聞けたらうれしいと思います。今、モバアルとかHPとかでは、そこだけでしか見れないっていうスペシャルがあると思うんですけど、スワンに行った人だけしか分からない、全部それは非公開にしてもらって、その場に行けた人だけが受け取れるようなメッセージがほしいと思います。

司会
これは会の始めに社長から見せていただいたイベント云々の2007年の改善点に入ってましたんで、期待してます。

社長
貴重なご意見として聞かせていただきました。具体的にどうするかは少し考えさせて下さい。

司会
はい、結果はシーズンの試合前に分かります(笑)。それで、先ほど社長から言われたセクターフェンスの開放ですね、何とか開けてくれよと。とにかくワクワク感がないというのは、そこに閉じ込められちゃってて何も面白くないんだよと。他のスタンドにも行けないし、売店にも行けないしと、そういう意見だったんです。しかしとにかく今年はナビスコは開けてみるということでよろしいですか社長。で、ナビスコのどういう様子を見て、今後開ける開けないを決断されるのでしょうか?

社長
はい、まずですね、売店がたくさんありまして、あっちの売店に行ってみたい、そっちの売店に行ってみたいというニーズがあると認識しております。セクターフェンスを開けるんではなくて売店をローテーションさせたらどうかというご提案もあるんですけども、現実問題として売店の方も施設、天候、対戦カード、色々な条件によって出しもの、それから持ってくる品揃えも含めて、経験値の中で色々工夫なさっているんですね。それが場所が変わることによって、その辺のクオリティを高めることが難しくなるという要素がある。売店業者さんがサービスをしやすいように場所の固定化というのはやむを得ないのかなと考えております。そうしたらやっぱりセクターフェンスを開放して、サポーターのみなさんや観客のみなさんが動ける方が自由感があっていいかなということでセクターフェンスの開放にしたいと。ただ、逆にセクターフェンスを開放にすることによって、先ほど申しましたように、Nゲート側にEの方とかSの方が来るんで、ともすれば、特にNゲートの方々は、ここは我々の縄張り意識というんでしょうか、ここは我々のシマなんだという強い思いの方が多いと、よそ者が来たら困るみたいな方も若干いるようにも聞いてますが、ぜひそういう概念じゃなくて、逆にNゲートの方がここしか動けないんじゃなくて、色々なところも動けるということを重要視して、全体的にはお客様の色々な自由感をかもし出したいということで、試みるということをぜひともご理解いただきたい。ただ、全員の方が同じ条件だと、極端なことを言うと4万人の方があのコンコースをフリーだとこれもまた指定席の問題、それから自由席のバランスの問題で、この辺の運営のコントロールが非常に難しくなるという面も持っています。従いまして、限定的にシーズンパスの方と有料チケットの方を限定させていただいて、申し訳ないですが、ご招待でおいでいただいた方はセクターフェンスは通れませんよという形で最初はスタートしたいと思っております。それから開幕にはインフォメーションが行き届きませんので、カップ戦3試合でまずその辺を試して、その後継続的にそれを実施していきたいと思ってますので、その3試合で私どもが予想する以外のトラブルとか、あるいは運営上の問題があったら、それ以降のことについてはセクターフェンスを開放するか?しないか?というところを検証するための期間として3試合を設定しているということでございます。

司会
カップ戦の最後の3試合目、5月23日の後は全部開ける前提なのですか?

社長
そうやりたいということです。よほどのことがあったら別ですよ。恐らく、なんで招待券の方は通れないんだという意見は出てくると思います。

発言者
確認なんですけど、コンコースの行き来だけですよね?

社長
当然、そうです。

司会
そうなりますよね。チケットの種類が違いますから。

発言者
運営上の問題もあると思うんですけども、行き来ができれば例えばSで招待した方がEスタンド、Nスタンドからはどう見えるのかと見ることができると思うんですよね。売店の行き来ができるというのは、スタジアムのどこに行ってみようっていうきっかけになったり、魅力を100%伝えるということは固定客の確保に直接つながっていくと思うんですけども。例えば5月23日までうまくいきました、で、その後運営上問題ないかもしれませんということで無料招待客の行き来を始めるということも考えてはいるのでしょうか?

社長
今のところは考えてません。恐らくSの方がN席ゴール裏方のパワーの中で私も観てみたいという方が人数的に一番多いんじゃないかなと思うんですね。そうすると、今も実はNのところは一層目と二層目が一緒のエリアなんですね。あそこは9000席なんです。そうすると、9000のキャパの中で二層目じゃなくて一層目に降りてこられる方が非常に多いので過密状態にある。プラスしてSとかEの自由席の方が来ようとしたときに、混乱状況になって危険度が増す可能性があるんです。そういった心配が運営側としては一番にあるのです。観戦の魅力だとかをご理解いただくのは非常にありがたいんですが、今のところは安全性を一番にしなくてはならないと私は思っています。セクターフェンスの開放はシーズンパスや有料チケットの方を中心に、試合観戦のマナーとか経験値の高い方限定にしていきたいなと思っております。

司会
はい、ありがとうございました。

司会
それでは時間もおしていますので次に行きたいと思います。渋滞の緩和について。これは先ほど社長が言われたアフターズバーという構想に大変期待をしておりますが…期待してよろしいですよね。

社長
はい

司会
もうひとつ、バスの利用を促進しようということで、それでバスカードを作ったらという意見があります。新潟交通とタイアップしてアルビのバスカード作って、バスを使う人を増やそう。そうやって車の台数を減らそうということです。その提案もぜひお渡ししたアンケート結果を読んで下さい。では次に行きます。今日、警備のセコムさんもいらしているということですが、昨年の最終戦。Nブロック抽選で不手際があったそうです。アンケートを見ても「大変不愉快だった」という意見が沢山書かれています。そのあたりについて、どなたか会社側から…

阿部
はい。改めまして運営の阿部と申します。昨年12月2日最終戦の大宮戦でのことですが、通常と違うことが二点ありました。二次抽選を行わずに入れてしまったということ。もうひとつは我々クラブサイドで(二次抽選省略を)アナウンスしなければならないところをサポーターの方にお願いしてしまったということで、トラブルになった。こちらの原因につきましては運営サイドの私と、現場の警備員との単純な情報のやりとりの中でちょっと誤った情報が伝わってしまったと、単純なミスから皆さんに迷惑を掛けてしまったということです。改めまして皆様にお詫び申し上げます。

司会
間違った情報が伝わったというと?

社長
非常に悪天候だったために、このまま二次抽選の時間まで並んでいただくのがとても危険であると。寒いし申し訳ない状況の中で早くお入り頂くことを試みようとしたわけです。「もう入れても良いですか?開門して良いですか」というやりとりの中で現場と行き違いがあった。そして予定と違う状態で、本来なら警備の人が説明すべき所を、サポーターのある人が良しと思ったのでしょうが、大きな声で暴言的に説明してしまった。それが待機している多くの人にとって不愉快な言葉の表現になったと認識しています。いずれにしても運営側サイドとしてとても不適切な対応をしてしまった。本来警備側がすべきこと。丁重な言葉で分かりやすく説明すべきことを一般のお客様にマイクを渡してしまった。全く申し訳ないミスをしてしまったと思います。お詫び申し上げ、今後このようなことが無いようにしたいと思います。

司会
はい。そういうことらしいですが、今シーズンはそのようなことがない。と、そう思ってよろしいですね。アンケートの結果、Nスタンド観客で抽選を受ける人は半分。その中でさらに半分の人が希望の席は「Nの中心部」と答えています。このあたりは抽選の改善についてヒントになると思います。ただ、今日この場ではこれ以上議論するのはやめておこうと思います。Nスタンドの人たちだけの事ですので、それはまた阿部さんなりNスタンドの有志の人たちで抽選のしかたの改善は話し合ってもらいたいと思います。そんなところでとりあえずこの議題を終りたいと思うのですが。あ、はい。どうぞ

質問者
また悪天候があった場合、どのようにされる予定ですか?

社長
そうですよね。5時間前に抽選といっても雨風もありますし、なやましいところですし……えーと

司会
社長。あのですね、正直言って一番の問題にしているのはですね、その時にクラブの運営の人が現場にいないと言うことなんです。

社長
あ。そうなんですか
(会場からまばらに拍手)

司会
なんで警備にだけ任せているのだと。そこにクラブの人がいて、ずばっと言ってくれればそれはそれで終るんです。そのあたりをお願いします。

質問者
あのような暴風雨の中でも観客のことを心配していない。現場にクラブ側の運営の人が来てくれないというのが困るのです。普段はセコムさんを信頼して任せていても良いと思いますが。

社長
分かりました。以後、改善していきます。

司会
はい。約束してくださいましたのでこれで終りたいと思います。休憩、よろしいですか?時間的に押してますので次の4番…

質問者
ちょっといいですか?

司会
却下します。トイレ行きたい方いませんか?
(トイレ挙手なし)

司会
じゃあ、いないようですのでどうぞ

質問者
はい。運営の阿部さん、それと今日はセコムの方もいらっしゃるんですよね。いますね?単刀直入に今の認識だけをうかがいたいと思うのですが、Nの抽選はいま正常に機能しているとお思いですか?そこだけ、単刀直入にお聞かせ下さい。

阿部
機能しているかということですが、抽選は実施しなければいけないと認識しております。しかし方法についてはまだ不備があり、改善しなければならないと認識しております。

司会
…、あの。阿部さん。ようするに不正があると言うことですよ。「わかるでしょ?」ということです。それをどうしますかということでクラブから指針を出して頂きたいと、そういうことだと思います。不正があるということでそれが許せないと言うことなんですよ。

社長
(質問者に向けて) そういうことですか?

質問者
まあ、大筋で

社長
不正というのは列を乱すとか割り込みをするとか?

質問者
…。まあその大筋そんなところですが…

社長
あとは中に入っての席取りとか、そういう問題もあるんですかね。

質問者
入るための前段階の抽選で、早くスタジアムに入るために抽選の不正が発生していると思うので、まずそちらをただすのが先では無いかと。

社長
きちんと現象を分析してから対応したいと思いますが。

司会
では社長。小委員会の様なものを立ち上げて皆さんで話しあってもらったほうが良いんじゃないでしょうか。

発言者
とりあえず現状を見てもらった方が…

発言者
あのですね、ボクが一番腹立たしいのはクラブ側のスタッフがですね、全然見ていないんですよ。今日は糾弾する場所じゃないとおっしゃってますけれど、これは糾弾されても仕方ないんですよ。どういう事が起きているのか把握していないからこの席だけで話し合いをしても、たとえ社長が約束したとしてもですよ、解決しないんですよ。先ほど質問した方が言っているのはですね、もう初めから特定の人たちが特定の場所にいるんですよ、抽選の列でね。それを見た人が不愉快な思いをしている。ボクもアンケート結果を見させて頂きましたけれど、そういう不満を持っている人が実に多いのですよ。そんな悲しいことはもうやめてもらいたいのです。ボクのまわりの知り合い限定になりますけれど、Nのシーズンパスをやめた人がいるんです。理由、聞けないですけれどね。クラブの人が今起きている現状、事案について把握しようとしている姿勢を全然感じないのです。それが腹立たしいというか歯がゆいというか。一部の人がいけない行為をしているのをまるでクラブが黙認しているように映ってしまうんです。それがお客さんを離している要素に繋がっているのではないかと感じてしまうのです。

社長
わかりました。そのあたりについては検証して、対応を取っていきたいと思います。ただ、これはまたちょっと違った次元になりますが、Nの盛り上がりの中で、たとえばコールリーダー、太鼓、旗。もちろん私どもと契約があるわけではありませんが、演出的なものについてみなさんはどういう位置づけで考えていますか?全体的な演出機能もあると…

司会
ですから、社長。それはその人たちだけのミーティングを別の日に開くことを約束いただければと。まあはっきり言えばこれはNスタンドの話ですので、この場ではここまでにしたいと思います。事情が分かる人たちと阿部さんなりクラブの人たちで改めて検討委員会なりを開く。と、お約束いただければ。

社長
はい。わかりました。

司会
はい。ではそういうことなので、よいですね。よろしくお願いします。

司会
では、チームのことに入ります。タイトル奪取に向けての総合理解。シンガポール、育成についてということですが。まずは神田部長。大変ありがとうございます。今回の補強は皆さん納得だと思うのですが、納得の方拍手してください。
(会場拍手)
このように、おおむね良い選手から来てもらえるようになったんですが、ちょっとだけ、私たちがイヤだなと思っているのが(ケガで治療中の選手の)戦力外通告の件です。一昨年の丸山、昨年の喜多。噂では選手会から聞き取り調査が入るとの話も聞いていますがそのあたりはどうなんですか?

社長
選手会の聞き取り調査ですか? 強化部に来ているの?
(神田部長 首を横に振る)
そういう事実はありません。

司会
ないそうです。まあこれはたいへん難しい問題ですが、「このように感じている」という意見をサポーターの人からお願いします。

質問者
アンケートの自由記入欄にも書いている人が多いようですが、アルビレックスは05年丸山選手、昨年の喜多選手と、ケガが治らず、トライアウトを受けられない選手を2年連続で戦力外にしました。故障した選手にあまりにも非情な扱いをしたように映りました。サッカーをする上でケガはつきものなので、ケガの問題は選手にとってもとても重要な問題です。このままでは今在籍している選手が「明日は我が身」と不安になるでしょうし、クラブ側への不信感に繋がるのではないでしょうか。それと、選手同士のネットワークのなかで、新潟の悪い処遇の評判が立てば、今後のチームの強化に必要な移籍や新卒選手の獲得の際、新潟には来たくないと思う選手が出てくる可能性があると思います。それはチームにとってもマイナスです。選手の皆さんが毎試合全力で戦える状況をつくってください。以上です。

司会
社長。大変難しい問題ですが

社長
選手の個人名をあげるのは大変難しいですが、今名前があがったあがった前者の選手に関してはそういったトラブルがあったとは思っていませんし、現にシンガポールでの練習を含め次のクラブに落ち着いています。もう片方の選手についても、昨年は全体的に戦力外通告を受ける選手が多かったんですが、もちろんそれが良いことだとは思っていませんが、そのなかの一人として総合的に判断した結果だと思ってください。選手に対し契約を満了するかどうかというのは、10月くらいにはある程度方針を出しています。ケガをしているということも十分配慮しますが、チームを運営している上で、こういう言い方が適切かどうか分かりませんがやむを得ない選択をとらなければならないこともあります。選手が入れ替わるということについて私たちは誠意を持ってあたりたいと思っていますし、気を遣うことであります。もちろん皆様方からすれば一年間応援してくれた選手が去るということは辛いことだと思います。たとえばファビーニョ選手については、もっとやれるじゃないかと思った人は沢山いらっしゃると思います。その気持ちは十分感じ取っていますが、長期的戦略、チームのバランスの問題とかいろんな観点から考えてチーム構築をします。意見は十分うかがいますが、編成についてはクラブ側にお任せいただきたいと感じてします。

発言者
ちょっと論点が違うような気がしますが。クラブ側とのトラブルは無かったと信じますが、クラブ側の広報のやり方なのかも知れませんが、トライアウトに間に合うかどうかのぎりぎりのところで治療している選手がいるとして、その選手にたいしてケアがまったくなくて、このまま治療を続けているのか、手術をするのか。そのあたりの曖昧さが新潟にはあるとスポーツ新聞に報道されました。その記事を見たサポーターとしてはとても不安になりますよね。記事を100パーセント信用するわけではありませんが、新聞ですからある程度は信じてしまいます。アルビレックスはとても冷たい球団だなというような読み方をしてしまう報道だったんです。それに対してクラブ側はこういう場が無い限り説明がないわけですからサポーターは不安になる。「記事によれば」ですけれど、すぐに手術すればトライアウトに間に合ったのにという論調に読み取れる内容でした。もしやこの記事を読んで「新潟には行きたくない」と思う選手が出やしないかとサポーターは不安になるわけです。

社長
ふたつの問題が存在すると思います。医療スタッフと選手とシーズンのバランスの問題で。トレーニングで済むのか手術したらいいかというのはドクターの判断と選手の状況の確認の中で結論を出します。手術しなくてもいいという判断で、結果的にダメだった。というのは今回の事実です。選手は出られることなら試合に出たい。でも、判断できるのはドクターしかいない。非常に高度な判断を伴うわけです。そのあたりの判断について強化しなければいけないのはこちらとしても課題として認識してます。つぎの部分。報道ですか。その記事は私も読みましたが、クラブ側と本人との間にあのようなトラブルはなかった判断しています。あのような内容を書かれたことに仮に私どもが抗議したとしたらもっと問題が大きくなりますよね。トラブルはありませんが、かといって報道について書いた人を呼びつけて責めるということはできません。あの記事が出たいきさつについて推測することはできますが、出てしまった記事について私どもがどうこうするものではないと判断しています。

司会
この問題は非常にデリケートだと思います。もちろんけがの選手をほっとく訳はないですよね。メディカルスタッフと選手でよく協議をしていると思います。最終的にどこで判断しているかは世界中のクラブを悩ます問題です。ただ、イメージ戦略として、悪いイメージが伝わらないように。「新潟は選手を大事にする」というイメージが出るようにお願いしたいなということです。さて、去る選手がいる一方で、神田部長のおかげか良い選手が新潟に来ていただけるようになりました。あとは育成の面で若杉部長にがんばってもらう番です。この件についてお願いします。

発言者
強化、育成面でうかがいたいのですが、先ほどの話で07年の試みに下部組織の強化をうたっていました。ユース、ジュニアユースとも立ち上がって日が浅いのは重々承知しているのですが、今後常勝クラブになるための強化策として下部組織から新潟に愛着と誇りを持ってくれる選手を育成することが必要だと思います。しかしこの2、3年。ユースからトップへの昇格選手がいない現状。本来武者修行の場であるシンガポールについても、これは私の目からみたイメージですが、外部からきた選手で過剰気味になった選手の、厳しい言い方ですが、島流し的場所になっているような感じを持ってしまいます。シンガポール立ち上がりの時は強化と武者修行と言っていたような記憶がありますが、しかし現状では役割を果たしていないのではないかと感じます。

社長
シンガポールですが、まず、島流しではありません。現に今年も二人(田中秀、吉澤)が帰ってきているわけです。昨年のカンファレンスでも話したことですが、新卒の選手は基本的に3年間面倒を見る義務があると思っています。1年目でトップであがれない選手を2年目にシンガポールで強化。3年目に新潟に戻してトップにあがれるか再検討という流れという話をしました。昨年のこの会ではちいさいお子さんから「それは冷たいのではないか」という意見を頂きどきっとしたのですが、試合に出てナンボというところにこだわっていきたいと思っています。たとえばシンガポールを実際に見ていただくと一目瞭然なんですが、お客さんがいる試合の中で激しいリーグでピッチに立ってプレーする。それがどれだけ強化に繋がるということは体験していますし、見てもいます。こちらに戻ってきての競争の中でどうなのかは、今年戻ってきた吉澤と田中秀の頑張りに期待するしかありません。それはこちらでの競争になるだけで、シンガポールが島流しというわけではありません。現に今年、シンガポールに派遣したかった選手はJ2でやりたいということで、あるクラブ合格し入団しました。それだけのレベルの選手をシンガポールに集めているということは理解していただきたい。それと皆さんご存じの通り、岡山選手が最終的に33歳という年齢の中でも、プロ意識を持ってシンガポールへチャレンジをすることが決定しました。金銭的には本当に薄利ではありますが、コーチ業ではなく選手としてがんばってみたい。そこから何ができるのかチャレンジしたいとのことでした。彼としても当然島流しとは思っていないはずです。アルビの第4キーパーもまずシンガポールで実践経験を積ませてから、来年、こちらに入れるかという試みもしています。ただし、かける費用のバランスとしては、トップ、ユース、シンガポールという序列で行った方がいいのか、それとももっと別の方がいいのか悩むところです。平岡コーチを経験値を積ませて戻すために派遣したり、むこうにいる栗原というコーチも非常に能力が高いです。底辺の拡大と言うことで医療福祉大学との連携。CUPSをJFLをあげるための選手の育成だとか、関連チームの育成のなかでトップチームを支える構造を作っていこうという構想をしています。ぜひ一度シンガポールに行ってみましょう。ものすごく激しくて楽しい世界ですよ、選手の育成に繋がると思っています。

司会
今シンガポールについて語ってもらいましたが、ユースの方でこのような意見を頂きました。お願いします。

発言者
ユースの話は先ほど若杉さんから聞いてちょっと安心しました。噂なのですが、ユースに入るには開志学園高校に在籍しなければいけないという話を聞きました。サポーターとしてはサッカーに専念できるので良い話なのかも知れませんが、親として見た場合に、子供が開志に入ってサッカーをし、もしなにかあったらそこで放り出されてしまうのではないかという不安があります。開志との関係もご説明いただきます。

若杉
ユースと開志学園高校、これは通信制の話ですよね。これからユースを立ち上げていく中で、日本代表あるいは世界に通じる選手を育成することを考えると、ロジング制を敷かなければいけないと確実に思っています。時間があればレバークーゼンやボカジュニアーズの資料も持っているのでお見せできるのですが、そういうグローバルスタンダードから逆算するとそういったことをしなきゃならない。それと通信制教育の認識というか信頼性ですね。そのあたりも実績を作っていかなければならないと思っています。そして実際には(開志入学に)200万円ほどお金がかかります。外国では選手育成についてすべてクラブ側がお金を負担していたりするのですが、なかなか私どものクラブではそこまでいかない。しかし現在スタートしないと3年後、6年後は遅れてしまいます。いろいろ噂や批判はあると思いますが、現在の所は前に進むしかないなと思っています。できるだけ早めに合理的な整備ができるように努力していきます。さきほどの資料もありますが、確実に力をつけてトップにあがれそうな選手も出てきましたので見守っていただきたいと思います。噂は噂でしかありませんのでよろしくお願いします。

社長
現在の聖籠の練習場では、新潟から出発して夜の7時から9時まで練習して自宅に帰ってくると11時12時になってしまう。それと並行して高校に行っているとなかなか時間の効率的な配分が難しい。夜だけでなく朝も練習したいと監督からの要望もある。そうなると物理的に無理だということになった。そういった中で全寮制という試みを行い、良い選手の育成を図る。次に通信制ですが、そのなかの教育プログラムの検証も現実的に十分かどうか、生徒の生活環境の充実とケアする周りの問題。それと金銭の問題。いろんな問題が複合的に絡んできます。ヨーロッパ並みのプロ選手を育成するという、さきほどロジングという言葉が若杉から出ましたが、そういう方向性を評価していきたい。基本的にはユースへの進路を選択するかどうかという本人とご両親との決断もあるわけです。高校のサッカー部に入り将来大学にいくのか。あるいはユースに入るのか。いろいろな選択肢がある中で明確な私ども方向性と参加する方の意志との整合性の問題ではないかと思います。費用については今年から半分をクラブで負担する。次年度からは全面的に負担するということを予算的に積み上げるべく検討はしております。限られた予算の中でクラブとしてはナイター設備をつけるのか屋内練習場を作るのか、トップの強化費を増やすのか、それともユースの費用にあてるのか。いろいろな選択肢の中でバランスをとらなきゃならない。レディースの強化もあります。収益構造の中で予算配分を決めるので、徐々にという事になると思いますが。

若杉
ユースの選手のタイムスケジュールの話がありましたが、実際に長岡から行っている子の場合ですと、家に帰ると0時近く。朝出るのが6時前。そのなかで食事と休息を考えると、その環境下でプロとして通用する選手を育てられるかというとなかなか難しいと思います。トレーニングが終った後30分以内に炭水化物とタンパク質とクエン酸を取らせ、トータルでいうと4500キロカロリーくらいの食事を採らなきゃならない。普通の人では2500キロカロリーくらいだと思うのですが、そのようなことを積み重ねていって5年6年立たないと変化は起きないというのは事実です。そういった環境を整えていくのが大人の役割だろうと思います。そういったこともご理解いただければと思います。

社長
皆様方にお願いしたいのは、そういった場所で育った選手が、言動やマナー。皆様方からみていい選手に育っているのか。その生の声を聞かせていただきたいと思います。私どもとしてチーム強化として下部組織からいい選手を育てたいということで策を練っていきます。結果については皆様方と一緒に見守って行きたい。不適切な箇所がありましたら、良い意味でご助言、評価をいただけたらなと思います。よろしくお願いします。

司会
あの。ちょっとほっとしたところがあるんですけれどね私は。ぶっちゃけた話(開志1年間の)費用は240万円でしたっけ?若杉部長。

若杉
240万円ではないですね。220万円くらいですか。

司会
その金額はたとえば私にとっては非常にきついんですが、が、それが何年後かをめどにクラブの負担にするということでいいんですよね。

社長
もちろんこういった世界ですので誰もが半額になるとかいうわけではありませんが、ランク付けによって全面支援とか半額支援とか…3段階くらいかな。今年から支援体制を作り上げて実施していきます。

司会
でもアルビユースに入るには、開志高校に入らなければいけないというのは事実なんですね。

社長
聖籠で2部練習をやりたいという環境を目指すので、義務づけていくつもりです。

司会
ちなみに今年はジュニアユースから何人昇格ですか?

若杉
ジュニアユースからは2名が入ります。今年の中学3年生、この07年の高校1年生は03年にアルビがJ1昇格を決めて自前のジュニアユースを04年4月にスタート。19名来たうちの15名を採用してスタートしたメンバーです。有名な選手はほとんどいませんでした。その下の学年が120来たうち16名。このメンバーでナイキカップ全国3位になっています。その下が160名のうちの19名。今年は120のうちの21名がジュニアユースに上がってくる予定です。本当に選ばれた子供らが集まった学年が今年の中学3年生ということでご理解いただきたいと思います。

司会
今年2名がユースに昇格ということで、では他の生徒はどこに?

若杉
えーと、たぶん新潟高校に2名行くのではないかと。それと明訓に6名の予定です(※編者注 高校受験はこれからです)。勉強もしっかりやっていますからね。そうやって育てていきたいと思っています。

司会
その生徒たちは開志への220万円がネックになったということはありますか。

若杉
選手一人一人の力量と言うことにも繋がりますから一概に言えませんが、そういう生徒もいたかも知れません。が、ユースではなく高校選手権でやりたいという子がいたのも事実です。ただ、来年は限りなく良い選手がユースに上がるのではないかという予測はあります。

司会
他、質問はありますか?

質問者
昨年、ユースのサハラカップホーム試合を見に行ったのですが、もうちょっと見やすい場所で試合をやってほしいと思います。ビッグスワンのサブトラックを使っていましたが、全く中に入れないので柵越しに見ていました。もうちょっと見やすい場所でやれれば観客も多くなるでしょうし、ユースの選手にとっても励みになると思います。

若杉
はい。その要望に応えられるよう努力したいと思います。

司会
4時になりましたので、そろそろ終わりになりますが、最後の方お願いします。

発言者
2点ほどうかがいます。まずクラブの中長期的ビジョンについて。非常に基本的なことになるのですが、5年以内にタイトルをひとつということで昨年お話をいただきましたが、更にもうすこしスパンを伸ばして10年先。今回のカンファレンスの質問の中にもあったのですが、向こう10年でどういうクラブを目指すのかというところをお話に頂きたいと思います。たとえば毎年の新体制記者会見とか、その他のメディアの露出などで語られることがほとんど無いのかなという印象があります。メディアの目の前で記者発表という形を取らないだけなのかもしれませんが、ビジョンについて我々の耳に入ることがあまりないような気がします。J2がJ1に上がって何年か経過しそれなりに定着できているかなと思うのですが、逆にJ2ころにあった「J1にあがろう」というような明確なベクトル、目標がなんとなく見えてこず、だらだらになっているのかという気もします。バラバラになってきているベクトルをもう一度一つにまとめるためにも、モチベーションとしていくためにもクラブの明確な中長期的スパン。その中で毎年のプラン。それらを表明する機会があった方がよいように思いますが。それと関連して、マンネリ感を打破するための方策として外部の新しい風を組織の中に入れてみる。たとえば社外取締役という形であるとか、いろんな面で新潟よりも先進的なクラブはあるわけですから、そういった方においで頂いて吸収していくというか知恵を拝借していくことはお考えでしょうか。

社長
まず一点目。中長期的ビジョンということですが、5年でひとつタイトルということです。そのさらに2年先までにアジアを。10年で世界選手権に出てみたいということは会社のコンセプトとして作り上げました。しかし現実的には10位、12位、14位と順位を下げてきている中でなかなか目標が近づいてこないことは反省しています。まずタイトルをとるということ、次にアジアに出て行くこと。もう一つは世界を見据えること。これは段階的にあると感じています。タイトルをとってACLに出る権利をいつとれるのか。リーグ優勝あるいは天皇杯優秀をとってアジアに出て行くのを(J1昇格)7年後と考えていますから、逆算するとあと4年以内になりますね。それを支えるためのいろいろな施策、収入の増加。先ほど我々の運営費が30億円と申し上げましたが浦和は60億という倍の運営費でやっています。収入構造をどうやってこれを倍にしていくかということを着実に作りながらチーム強化を併用してやっていかなければ行けないと認識しています。現実的に順位は下降してはいますが、会社としての力、組織力は着実にステップアップしてきていると思っています。今年の目標「優勝を含めた七位以内」という現実味のある中で表現していかなければならない。今の質問に答えれば当然日本一になってアジアに出て世界に出るという目標を持っています。2番目の外部からの人材をということですが、これにつきましては慎重にいたしまして、私どもも勉強している最中であります。外の何が良いのか。何が私どもに足りないのか。そのあたりを良く検証しようと思っています。今のところ具体的にどうこうということは持っていませんが、いわゆる組織強化。足りないところは何だろうかというものを謙虚な経営の中で模索していこうと思っています。

司会
そのクラブのビジョンの件ですが、深井選手が鹿島から移籍してくる際、「ビジョンのしっかりしたクラブだった」という感想を述べていました。何を言ったんですか?ぜひ私たちにも話して欲しいのですが?

社長
そんなこと言っていた?

司会
テレビで言っていましたよ。「新潟のビジョンがしっかりしていたことにひかれた」と。

社長
今日の冒頭にお話させていただいたように、皆さんにお見せしたクラブとしての理念。あれは社員だけでなく選手全員の前でも話しました。今日皆さんにしたのと同じ話をしました。ビッグスワンの大勢のお客さんの中で、プレーする幸せを共有していきたいので、「キミたちがキミたちで、やるべき事はしっかりやってくれ」という内容で話をしました。「闘え」と。

司会
では時間もおしているのですが、最後に何か言いたい方。まだ発言していない方にお願いしたいのですが

質問者
育成関係はとても良い話を聞かせていただいた思います。私が聞きたいのはスカウトの現状についてですが、ちょっと調べてみたのですが、J1に定着しているチームというのはいわゆるはえぬきの選手が多いのですね。アルビレックスでいまのところ順調にそだってはえぬきと言える選手は北野選手と本間選手くらいだと思うのです。よいスカウティングというのは大事だと思うのですが、スカウティングの他チームと比べた現状をお話しできる範囲でお願いします。

神田
トップチームのスカウトということですが、私と鈴木というものが二人で動いています。外国人に関しては細貝がという形で動いております。私が現役選手を引退しスカウトになってから3年が経過しました。その第一期が河原、藤井、吉澤という面々になると思いますが、その前には本間や北野と言う選手がいます。まだはなはだ3年と思っております。実際にスカウトという形で動いてはいますが、他のクラブと比較ということで話をすると、他チームはトップチーム対象で2人というところもあります。チームによって様々なので一概に言えませんが、大学の中にコーチが入って、たとえば関西の中でコーチを派遣して、情報を持ってくる。北信越であればナショナルトレセンで今、中村さんという方がやっておられますがヴェルディからの派遣。その中で今は木村とか、去年までシンガポールでやっていた大塚というものがアシスタントとして張り付いています。他チームはその母体が日本リーグのころからありますから、もう50年とか60年のスカウトの人脈を持っているわけです。その中に割って入る中でまだまだ追いつかなければ行けない部分がたくさんあるなと感じています。他のクラブはユースにも育成スカウトいう形で持っていますので、いろいろな選手を集めているなというのが実感です。そういったところとどうやって戦っていこうかと。日々感じ方は変わっております。この方法がいいのかな?という形がなかなか固定できないというか、他のクラブがこういう手を打ってきた。ではうちはこうしようかとか、毎年どころか毎日動いていると言ってもいいのかなというくらいです。

司会
あと二人かな質問は

発言者
さきほど若杉さんから、時間があれば育成のポイントを見せることができるというという話がありましたが、インターネット上で閲覧できるようにできますでしょうか。それとトレンドの情報についても閲覧できるよう、可能ならお願いしたいのですが。

若杉
貴重なご意見ありがとうございます。これは育成の内部資料なので公開することはできないのですが、たとえばゲームの見方とか、どういった方向性に進路をフォーカスしているのかはこういった機会があればお話はしたいと思います。一般閲覧の公開は勘弁していただきたいと思います。

発言者
今回お話をうかがって感銘したんですが、この会社に私も貢献したいと思っています。それで、株を公開していただければ、ぜひ買いたいと思います。できればサポーター優先で販売していただいて、安定株主として迎えていただければと思います。それと、観客数が減っているという話で、私には足の不自由な友人がいるのですが、スタジアムの最後の階段が辛いと言っています。それでホームページでもアシストプレスでも良いのですが、エレベーターの使い方についてご案内いただければと思います。

社長
ふたつめの問題は重要なことだと思いますので、最大限の配慮をしたいと思います。運営は間に合うようにしてくださいね。ひとつめの株の公開については、当初私どももJリーグに提案をしたりしたのですが、昨今ヨーロッパのチームがアメリカの資本で買い取られたりとかいろいろありまして、自由社会で株を公開、上場するというのは企業の方向性でもありますが、私どものチームがそれをするには皆様と議論が必要かと思います。もちろん資金は沢山あったほうがいいのですが、今のところ考えてはおりません。選手を獲得するための資金源に増資はどこかでやりたいと思いますが、そのタイミングは推し量っていきたいと思います。経営が不安定だから増資をするというイメージを作りたくはない。逆に、もっとビッグになるための先行投資としての方向を明確にした中で、そういう機会がありましたらその節はぜひご協力をお願いします。

司会
はい。大変長い時間でしたがありがとうございました。最後に社長からひとことおねがいします。

社長
長時間お疲れ様でした。いろんなご意見を頂戴しまして。私どもはこういった機会をもって皆さんと一緒にチーム運営をやっている。一体感をもっているということで07年のリーグ戦に突入できると思います。私どもの方から感謝の声をあげたい気持ちでいっぱいです。このチームを作った当初から、個人的にサポーターとして関わらせていただいたひとりですので皆様と同じ気持ちがあります。その一方で適切な会社運営という使命を担った中で、今日皆さんと同じ部屋で空間同じ空気を吸いながら意見交換できたということを励みとしてまた一年間頑張っていきたいと思います。またそのうち忌憚ない意見を頂きたいと思います。本日はたいへんありがとうございました。
(拍手)